第6話 恨みごと

私はかつて人柱にされた。

四肢を落とされ、荒れ狂う海に沈められた。

人間が憎い。

私が酷い目にあった場所で楽しそうに笑う人間が憎い。

お前達にも同じ苦しみを与えてやる。

私を崇める気持ちが消えた時に。

私への感謝を忘れた時に。

お供え物が尽きた時に。

お供え物…


…尽きないなあ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る