甘い泥に浸って眺める【第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部】

おくとりょう

独りで

私ん 甘いハチミツ 泥の沼

ひんやり静かに うつろを満たす


空を見て 息吐きゃ落ちた 我がダルマ

すすった泥は 苦くてしょっぱい


透き通り 煌めく水に

憧れる私は沈む 甘いヘドロ


締まらない 緩んだ蛇口を 凍らせて

蜜を掛ければ 繭にはつば


鳥の声 天に満ちるは 澄んだ青

ぬかるむ道は 止まれば沈む


甘い蜜 口に広がる 夢を見て

辛い汗を ぬぐう青天

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