ごっこ遊びなんて
羊屋さん
第1話
「レイさんがモチーフの小説を書きました!」
以前エロ画像を送りつけていた童貞くんから連絡が来た。読んでみると、私の下着の描写など割と凝って書いてくれてるじゃないか、やるなぁ童貞くん、と思った。しかし、深緑ベースの下着を黒と勘違いしていたらしいのは笑ってしまった。
でもね、アナタを選んで画像を送り付けていたのには理由がある。本当に喜んでくれるから。新鮮な反応をくれるから。そこらでよく寝てる男どもとは違ってアナタなら次会ったとき、或いは本当に寝るとき、下着や私まで大切に扱ってくれそうだから。
その小説への反応を見る。主に女性フォロワーからの悲鳴が多いらしい。
「この女は、もうダメだ……」
「この女ド地雷です!」
「穴モテ女はローカースト!」
散々な言われようである。私は笑ってしまった。まるで以前風俗で働いていたときに立った爆サイの個人スレで叩かれていたときのようだ。ここに「その小説のモチーフは私でーす!」っていわゆる“ご本人登場”したらどうなるんだろうとニヤニヤ笑った。
孤立と他者への依存はイコールではないし、私はブスとは話したくないタイプの典型的な“女に嫌われる女”である。その自覚を持って生きている。
私はその生き方を今のところ変えるつもりはないし、好きな男とだけ寝る。愛する男は、人間は、複数人居たっていいのだ。私のモットーである。その愛し方も、私の本当の魅力も知らない女たちにいくら叩かれようと私は私で揺るがないのだ。
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