第13話 嫌な予感
「じゃあその時気づいたら勝手にそうなってたってこと?」
「まぁ、そんなとこだ」
俺はティナに2週間前に下町であったこと、そしてその時発現した自分の『眼』について話すことにした。
もちろん、『転生』とか『1000年後の未来』みたいな突拍子のない話は伏せている。
俺は未来からの転生者だ、なんてもし言ってしまったら『あんたって幸せな頭してるわね笑笑』みたいな感じでバカにされかねない。
(ティナにバカにされるのは別にいいけど、師匠にもそんな目で見られたらちょっと立ち直れないかも…)
師匠フローレスに哀れみの目で見られている自分を想像するだけで少し泣けてくる。
「あんな動きができたのはその目を使ったからなんでしょ?パンチをあそこから避けられるなんて思わなかったわ…
まわりがゆっくり見えるなんて…そんなの無敵じゃん」
「いや、まだ10秒ほどしか使えないし、まわりが遅く見えたとしても俺自身が強化されたわけじゃないから体への負担が大きすぎるんだ。
眼の力に振り回されて、体が追いついてないって感じだな。」
『
実際、さっきは体を逸らして後ろに回り込んだだけなのに、足が軽く痺れている。
もう一回やれば足がつるかも…
「じゃあ入学試験まで、アクセルはとりあえず体づくりね!」
「1ヶ月じゃ何も変わらないと思うけど…」
「いや、私もアクセル君が今やるべきなのは体づくりだと思いますよ。
今はまだ能力を持て余していますが、それに耐えうるだけの体になったとしたら、その力は計り知れませんから。」
「ほら、やっぱり!」
ティナはフローレスのサポートを得られて満足そうで、指で紅色の髪の毛をくるくるといじっている。
(さすがにそんなすぐに変われるわけないだろ…)
フローレスは俺の気持ちを察したのか、
「安心してください、アクセル君。私に一人、ちょうどいい人材に心当たりがありますので。」
そう言ってニコッと笑う。
(んん…?
「いや、筋トレくらいなら自分一人で…」
「まあ任せておいてください」
(死んだかも…俺(確信))
再びニコッとするフローレスを見て、自分の行く末を案じずにはいられない俺だった。
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今回は少し短めで申し訳ありません!
本日中にもう一話投稿する予定ですのでそちらも是非お願いします!(^^)
読んでいただきありがとうございます!
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