第13話 化け物

蔵から出てはなりませんよ


お母様が外から鍵をかけて間もなく、蔵は炎に包まれた。


咳き込んでいると、錠前の落ちる音がした。


お父様、お兄様、お祖父様の声を発する黒い化け物が私を抱えた。


咄嗟に懐刀で刺した。


黒く煤けた家族を呆然と見つめる。


お母様、これが貴方の望みですか

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