花おちて雨音満ちる屋根裏に 五月の風まつ鯉のぼり

はなおちて雨音あまおとちる屋根裏やねうらに 五月ごがつかぜまつこいのぼり


(あしたの風)


 この歌は作り方に少し凝っています。「おちる」と「のぼる」が対になっています。「雨」と「風」も関連づけさせています。だからなんだと言われると困りますが……。暗い屋根裏部屋に雌伏しつつ出番を待つ鯉のぼりにワナビである自分の境遇を重ねた歌です。

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