第113話 飴玉
冷たい空気吸いながら
ころころ転がす飴玉
もうイヤになるほど
風は頬を突き刺して
すっかり冬色の山肌
やけに空は青くて
柔い太陽に手をかざし
なんとなく咳をする
軽く襟を立ててみても
首元は寒いままで
マフラーの端と端
緩く結びつけた
きっとまだまだ空は晴れて
まだまだ風は冷えて
止まらない咳に
イヤな気持ちになって
ころころ転がす飴玉
もう溶けてなくなりそう
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