第61話 気怠げな午後


鳴り続ける空調がうるさい


鈍い頭痛をテキトーにやり過ごし

のたりのたりと進む午後の気怠さ


窓から見える景色はいつも灰色で

薄汚れたレンガの壁に伝う葉


曖昧な存在感の鳥たちが笑う


時計の進みがいつもより遅くて

望みもしないこの瞬間になぜか

永遠に縫い付けられるよう


薄緑色のブラインドが揺れる

きっともうすぐ5時になる

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