悪魔ちゃんは〝歳の数〟大変なのです! 〜だって私の年齢は4万7714歳なんだもん〜
アイリスラーメン
悪魔ちゃんはエイエーン姫なのです!
全ての命ある生き物には必ず終わりがある。それは当然のことだ。
そしてほとんどの生き物には寿命がある。これも当然のことだ。
全ての命には必ず終わりが来るのだ。
“
しかし、私たち悪魔族には
この場合の"死"というものは悪魔族にとって"消滅"を意味する。寿命で死ぬことはなく消滅しない限り
そして今、みんなが1番気になっていることに話を変えようじゃないか。
この可愛い声で可愛い見た目の“悪魔ちゃん”は誰か……だって?
そう、この可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い"悪魔ちゃん"はこの私。
この物語の主人公でヒロインの
悪魔族の特徴である紅色の角。左角の方が小さいのは私のチャームポイント。この左角は小さい頃よく可愛がられていた。だから私も気に入っている。
さらに、角と同じ紅色をした宝石のように輝く瞳。ぱっちりお目目のキラキラお目目。どんな宝石よりも私の瞳の方が綺麗だ。この瞳も小さい頃よく褒められていた。
さらに、艶めいた白い髪。肩まで伸ばした白く美しい髪は、これ以上は伸ばさないと決めている。だって寿命がなく長く生きる悪魔だって幼く見られたいんだもん。髪が長いと大人に見られちゃうからね……
さらに、背中には小さな漆黒の翼。ちょっとだけ浮くことはできるけど飛んで移動なんて無理。
小さな翼がかわいそう。嬉しい時はパタパタ翼が動いちゃうのは内緒ねっ。
そして、漆黒の長い尻尾。尻尾の先端はハートの形をしている。
尻尾も翼同様に嬉しい時ブンブン揺れてしまう。翼と尻尾が同時に動いている私の姿は可愛すぎるから要注意。
最後に溢れんばかりの豊満な胸。お腹は細く、くびれていてヘソを出してる。
布面積が少ないって?
これくらいは悪魔なら普通普通っ! サキュバスの方がもっと露出度高いからなっ。
男なら種族問わず"悪魔ちゃん"の可愛さに誰もが見惚れてしまうだろう。
実際は男でも女でも関係なく私に見惚れているけどねっ。
おっと!
”悪魔ちゃん”と呼ばれている私の自己紹介がまだだったね。
私の名前はディビル・エイエーン。
ディビル家の長女。そして、暗黒界悪魔国家のプリンセスだ。
みんなからは"エイエーン姫"と呼ばれている。
まっ、みんなは”悪魔ちゃん”とでも呼んでくれ。
そして私の家族も紹介しよう。
パパは
国の繁栄のため自分にも厳しく国民にも厳しく接する。まるで悪魔のように、、いや悪魔だ。暗黒界悪魔国家の国王だ。
その見た目から悪魔族以外は恐怖で近付けない。悪魔族も上級じゃないと邪悪なオーラに捻り潰されてしまう。そんな威厳ある最強の父だが弱点が一つある。
それは私だ。
私に対してすごく親バカだ。娘のためなら何でもする。
実際に私に婚約を持ちかけたアンデッドが来たことがあった。
私はアンデッドには興味がない。なので婚約を断った。アンデッドはそれでもしつこく付き纏って来た。完全にストーカーだ。
可愛い可愛い私を好きになる気持ちはよーくわかる。だけどこっちはいい迷惑だ。
そのことをパパに伝えたところ怒り狂ったパパはアンデッド族の国を一夜にして滅ぼした。しかも一人で。
パパすげー。
娘のためなら何でもする。
うん。
やりすぎだ。
そして暗黒界悪魔族の女王である私のママ。名前はデヴィル・トーワ。
紅のドレスに身を包み上品で美しい悪魔。角、瞳、髪、爪。あらゆる体の一部が紅色だ。
パパほどではないがママも同じく親バカだ。
大昔、暗黒界にやって来た地球人が私の体を求めて襲いかかった来た。
無理もない地球人からしたら私の可愛さは毒だ。綺麗な花には毒があるとでも言うのだろうか。
使用人や従者が助けてくれたから良かったもののママの怒りは冷めなかった。
そしてママは一人で地球人が住む地球という星を滅ぼした。
その日は地球人が予言した"地球が滅びる日”とか言われていた。見事に予言が当たったことになる。
予言者すげー。
というかママすげー。
なので地球人が住む星はもうありませーん。
君たちとはまた別の地球人かもしれないね。世界って広い。
そして私にはお兄ちゃんがいる。名前はデヴィル・ナガイーキだ。
暗黒界悪魔国家の次期国王にして最強の戦士。
悪魔族の頼れる存在だ。みんなからの期待も高い。
そんなお兄ちゃんにも弱点がある。
そう、この私だ。
お兄ちゃんも私に強い愛着や執着を持つ。重度のシスコンだ。
お兄ちゃんはパパとママのように国を滅ぼしてはいないが龍を斬った事がある。
ある日、私とお兄ちゃんで地獄道を散歩していたところ1匹の龍に遭遇してしまった。
怯える私を見てそのまま龍の首を真っ二つに斬ったのだ。
お兄ちゃんすげー。
本当に頼もしいお兄ちゃんだが龍が可哀想だ。まだ咆哮すらも出していなかった。
もしかしたら敵意もなく飛び去ったかもしれない。今思えば本当に可哀想だ。
この3人よりも私を溺愛している人物がいる。
私のおじいちゃん。名前はデヴィル・モウスーグだ。
白い髭がもふもふのおじいちゃん。若い時はパパよりも強かったらしい。
このおじいちゃんも孫のためなら何でもする。
どこの神だったか忘れたけどおじいちゃんは神を殺したことがある。
小さい頃、絵本をおじいちゃんに読んでもらった。
その絵本の中に登場する神が嫌だった私。
だってやられるのがいつも悪魔なんだもん。
絵本を見て泣いている私を見ておじいちゃんは家を飛び出した。
帰って来たのは次の日だった。
右手には絵本で見た神の首があった。
神殺しちゃったよ。
おじいちゃんが1番すげー。
孫のためなら何でもする。
うん。
やりすぎだ。
他にも私の住んでいるデヴィル城には個性豊かな悪魔達がいる。
使用人、従者、護衛、料理長、門番、全員が私のこと大好きだ。
何しても許してくれるし、私のためならなんだってしてくれる。
そんな甘やかされて可愛がられて幸せな生活を送っていたのだけど
いつまでも可愛い私じゃない。
私だって反抗期がくるし嫌なことだってたくさんある。
うん。
歳の数だけ大変なことがあるのだ。
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