イケメン彼女の蘭さんと女子力彼氏の陽葵くん
猫の灯籠
番外編 0章 陽葵くんと蘭さんの日常
EPISODE1 陽葵くんと蘭さん
ここは作者が設定を考えるために落書きレベルで考えた話ですので本編にはあまり関係ありません。
本編は1章からです!
OM編などの反応も見て、皐月編から陽葵君視点オンリー、蘭さん視点オンリー、今までと同じ前半陽葵くん、後半蘭さん視点(逆もあり)のどれにするか決めようと思ってます!
また、蘭さん・陽葵くん視点オンリーの場合、OM編は更新を止める予定です。
是非ともコメント等で教えてください!
また、以前からコメントしていただいてくれてる方(ありがとうございます!)につきましても、教えていただけると幸いです。
今のところ、現在皐月編から蘭さん視点オンリーで考えています。
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う~ん、見事な秋晴れです。こんな日はいつも電車で通っている学校もたまには自転車で行ってみたくなりますね。
う~ん、でも今日は体育があったはず・・・まだまだ日差しが暑いですし、帰りが体力的にきつそうなので今日は止めておきましょう。
あ、皆さんどうもこんにちは。
いきなり第四の壁を破ってくるなって?
あはは、それは失礼。僕がそういう小説が好きなものでして。
登場人物が読者に語り掛けくるのってなんか面白くありませんか?
皆さんはどう思います?
突然ですが、実は今ある人を待っているんです。ただ、たぶんしばらくは来ないので誠に勝手ながら自己紹介をさせていただきます。
名前は、先ほども申した通り神戸陽葵です。
朝日ヶ丘高校一年生の16歳、身長は157cmで体重は52kgです。
趣味は料理と読書で、得意なことは家事全般です。
得意科目は化学と国語と家庭科、苦手科目は物理と英語です。
数学はそこそこ出来るんですけど、物理がどうしても出来ないんですよ。
何かのバグですかね?バグなら早く修正してほしいものです。
体育は水泳を習っていたので体力でどうにかします。
運動神経もそんな悪いわけじゃないと思います。跳び箱も8段飛べますし。
コンプレックスは女顔と低身長ですね。
ほんとにこの身長はどうにかなりませんかねぇ・・・
何をしても伸びな―――――
蘭「お~い、陽葵~!」
っと、来ましたね。この人が僕の待ち人の・・・
蘭「会いたかったぞ!!」
陽「うわっぷ」
サラサラの黒いストレートに切れ長の碧眼、陶器みたいな白い肌に透き通った鼻筋、きれいな形の血色のいい唇。顔の堀が深いため、少し日本人離れしており実際ロシア人とのクオーターなんだとか。
僕と同じ朝日ヶ丘高校の1年生で、身長はなんと182cm。
だいたいの男子より高いんですよ。その身長故にスレンダーに見えるが実は胸もFカップあるとのこと。
そして、何よりイケメンだということ。顔も仕草も対応も全てイケメンを超えたイケメンでなのです。実際、僕もそこらの男性アイドルよりイケメンだと思います。
何故そんなすごい人と付き合えたかというお話は・・・まあ、追々。
そして、そんな蘭さんだけど、今は僕に思いっきり抱き着いています。
いろいろやわらかいところが当たってますが、気にしない気にしない、です。
陽「蘭さん、そろそろ行きましょう?」
蘭「そうだね。行こうか」
そのまま僕と蘭さんは手をつないで最寄り駅に向かって歩き出す。
陽「蘭さん。今日のお弁当です」
蘭「ああ、ありがとう。今日のおかずは何?」
陽「パン粉の唐揚げが入ってます」
蘭「お、新メニューか」
陽「はい。今回は、かなり自信ありです!」
新メニュー開発に昨日丸一日使いましたからね!
蘭「お!それは楽しみだ!」
陽「感想聞かせてくださいね」
蘭「もちろん。それと、今日も一緒に食べないか?」
陽「はい。あと、もう僕にとって一緒に食べることが普通ですから、毎日聞かれなくても一緒に食べますよ?」
蘭「違うぞ~、陽葵。私は別に不安だから聞いてるわけじゃない。この会話をすることで、毎日絶対に一言話せるから聞いてるんだ」
陽「なるほど・・・そういうことでしたか。」
蘭「そういうことだ。」
女心は難しい、ですね。
というかそこを優しく教えてくれる蘭さんが神すぎですね。
僕の彼女神すぎ課?
彼女が神ならばこちらも応えなければ彼氏失格というもの。
陽「では、いつもの秘密の場所で一緒に食べましょうね」
蘭「ああ!もちろんだ!」
陽「わぷ」
顔に柔らかいものが押し付けられてますが、気にしない気にしない、です。
僕と蘭さんは学校まで電車で通っています。途中駅は8駅で、乗車時間は約25分ほど。
最寄り駅の椿ヶ丘駅から都会とは反対方向に向かうので、ラッシュ時でも混みにくいのがいいところです。
基本、僕らは各駅停車に乗ってゆったり通学します。
さっき乗車時間は約25分といいましたが、実は快速を使えば13分ほどで行くこともできるんですよ。ですが快速は混雑するので・・・というのは建前で、少しでも長く一緒にいたいからわざと各停を使っています。
でも、どうしても早く行きたいときや遅れそうなときは快速を利用しています。
他にも都会に行くときはほとんど快速に乗っていますね。
蘭「今日の体育は、確かダンスだったね。」
陽「そうですね。」
確かにダンスですが、今言う必要はないような・・・蘭さんが僕をいじるとは思えませんし、何故・・・あ、そういうことか・・・え~~~、それは恥ずかしいな・・・でも・・・よし。腹を括れ、神戸陽葵!
陽「あー・・・えっと、その・・・お願いが、ありまして」
蘭「なんだい?」
陽「僕と、ペアになってくれませんか?」
蘭「フフッ、よろこんで」
と、とびきりのイケメンスマイルを浮かべる蘭さん。周りの女の子から黄色い声が上がります。やっぱりかっこいいなぁ・・・
蘭「むう」
陽「どうしました?」
蘭「前みたいに初心な反応をしてくれなくなった・・・」
陽「そんなこと言われましても・・・」
二ヶ月以上も一緒にいたら見慣れますって。
まあ、見慣れた今でも見惚れてしまうほどイケメンなんですけどね。
そんな他愛もないことをおしゃべりしながら、駅まで10分ほど歩きます。
そこから電車に乗って25分。今日は珍しく二つ連続で開いている席があったので、二人で並んで座ります。
蘭「陽葵。今週の土曜日って予定ある?」
陽「いつも通りないですね」
蘭「そっか・・・最近、高瀬ヶ丘の近くにふわふわパンケーキの店ができたらしいんだ。一緒に行かないか?」
陽「いいですね。行きましょう」
蘭「よかった」
僕がOKすると、蘭さんはふっと安堵した表情になる。
僕もわかりますよ。付き合った後もデートに誘うのは緊張しますよね。
〔朝日ヶ丘 朝日ヶ丘 朝日ヶ丘高校前です〕
蘭「・・・もう着いたのか」
陽「やっぱりお話ししていると短く感じますね」
蘭「うん・・・」
しょんぼりする蘭さんかわいい。
みんなもそう思いますよね?そうですよね?思ってください。
最寄駅の朝日ヶ丘駅から歩いて約3分。
僕らの通う
軽く説明をいたしますと、朝日ヶ丘という標高50mほどの小さな丘の上に立っている明治時代からある高校で、偏差値65の県内でも有数の進学校。
1学年300人、全校生徒900人の比較的大きな学校で、1クラス30人の10クラスでA組から J 組まであります。
自由度の高い学校で、髪型や髪色に規則はなく、ピアスも開けてよし。
授業日の私服登校は認めていませんが、学校行事の日や休日は認めています。
各部活の成績も県大会常連レベル。部によっては数年に一度全国大会に出場することもあるそうです。
ですが、この学校の特徴はなんといっても新しいこと。
創立から100年を超えているこの学校ですが、2年前大規模改修したため設備も最新で校舎や体育館もピッカピカ。実は、僕の志望動機の6割はきれいだからなんですよ。
そんな学校に通い始めて半年間、ノンストレスな日々を送っています。
莉「二人とも今日もアツアツだね~」
蘭「いつも通りだよ」
陽「ですね」
莉「そっか~」
この人は
胡桃色のふんわりした髪とピンク色の眼のピュアなゆるふわ系女子で、全体的にかなり小さいです。身長は僕よりも低く、『140㎝くらい~』とのこと。身長だけでなく顔も手も小さく、お人形さんみたいな人です。
僕は莉心さんのことを『りっちゃん』と呼んでおり、莉心さんからは『ひーくん』と呼ばれています。
実は僕とりっちゃんは幼馴染で、二人とも性格が似ているのでかなり仲が良いんです。今は蘭さんがいますが、もし蘭さんと出会っていなければ莉心さんと付き合っていたのかな~と思ったり、思わなかったりします。
そんなりっちゃんも今は彼氏さんがいます。因みに僕と同時期にできたそうですよ。そして、その彼氏さんなんですが―――
宗「お、莉心ー!・・・に陽葵と神林か。」
お、ちょうどいいところに。
・・・なんか僕たちのついで感がありますが。
陽「あ、お邪魔でしたか?」
蘭「・・・ん?」
宗「んなわけねえよ!莉心見つけたときに二人が見えなかっただけ!だからんな怖い目をしないでくれ神林!」
蘭「
宗「イエス!」
莉「宗君の言ってることは本当だと思うよ~?」
蘭「・・・OK.
宗「ノオォォウ!!」
そういって自分の右拳を握りしめる蘭さん。正直とんでもなく様になってます。
ずっと見ていたいと思うくらいには。
・・・ってそんなこと言ってる場合じゃありません!
宗「それ俺死ぬやつじゃねえか!」
陽「まあまあ蘭さん、落ち着いてください。ね?」
蘭「陽葵がそういうなら・・・わかった」
宗「・・・相変わらず陽葵のお願いは絶対聞くのな」
蘭「
莉「ひーくん至上主義の蘭ちゃんらしいよね~」
話が1/2πradほどズレましたが、この人は
そんな宗弐さんですが、バスケ部に所属しており、今年の一年生の中で期待の新星だそうです。身長は182cmとかなり高く、本人曰く『まだ伸びてる』とのこと。・・・その身長を少し分けてほしいです。ほんとに。
僕ら4人は同じ1年A組です。
お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、かんべとかんばやし、そしてたかなしとたかまちなので、それぞれ席が前後に並んでいるのです。彼氏彼女ですごい偶然・・・と言いたいのですが、実は2組とも席が前後だったことで彼氏彼女になったんですよ。
よくある物語とは順番が逆なんですよねぇ・・・リゼ〇学園みたいに8回連続で隣を引き当てたいものです。
今日の一限目は化学基礎。酸と塩基の問題演習です。
僕が一番好きな化学が一限目にあるので今日はいい日ですね(?)。
酸と塩基は酸や塩基の強さが分かれば簡単ですからね。
物理の斜方投射の100倍簡単ですね?そうですね?
・・・僕の尊厳のためにそういうことにしておいてくれたら幸いです。
キーンコーンカーンコーン・・・
宗「お、もうそんな時間か。そろそろ行くぞ~」
莉「そうだね~」
陽「急がない程度に向かいましょう」
蘭「教室が近いもんな」
陽「大当たりですね」
宗「違いない」
1-A の教室は、下駄箱の横の階段を一階上がってすぐなので、三学年全クラスの中で一番出入口に近いのです。つまり大当たりということです。
学生諸君には出入口すぐの教室がどれだけ素晴らしいものかわからないものでしょうか。(いや、わかるでしょう。)
蘭「私としては陽葵とゆっくりおしゃべりしながら帰れないから、そこが短所ではあるな」
陽「独特な視点ですね」
宗「さす蘭だわ」
莉「蘭ちゃんならではだよね~」
1時限目―――――――
今は化学の問題演習中。
この先生は『とりあえず自分で考えてみて、その後友達と話し合ってみよう』という考え方なので、今は一人で考えて・・・全部解けたのでひまひま中です。
あ~、早く話し合いの時間になりませんかね~
先「は~いでは周りの人と相談してみましょう。」
お、やっと相談タイムですか。さて蘭さn―――
蘭「陽葵!!!!!」
陽「わぷ」
蘭「教えてくれ!こことここがわからない!」
陽「
思いっきり抱き着いてきました。まあ二ヶ月以上科学の授業のたびにされているので多少は慣れました。・・・あくまで多少はですけどね。
蘭「ああ!すまない!」
陽「いえいえ。それで、どことどこが分からないんですか?」
蘭「問2の(3)と、問5の(4)だ」
陽「わかりました」
え~っとまず問2の(3)は・・・ふむ、なるほど。
陽「蘭さんは、この問題のどういうところがわからないんですか?」
蘭「弱酸の遊離のはずなのに弱酸が出てきていない!」
陽「うんっと・・・ああ、なるほど」
式を見ると右辺にSO₂とH₂Oが発生していました。
蘭「わかったのか!?」
陽「はい。要するに、弱酸は出てきてるんです。」
蘭「・・・どういうことだ?」
陽「右辺のSO₂とH₂Oは、合わさると何になりますか?」
蘭「・・・あぁ!!
陽「そういうことです。亜硫酸は弱酸ですよね?」
蘭「ありがとう陽葵!」
陽「わぷ」
・・・まあ、いつもの通りですから。
陽「問5の(4)はどういうところが?」
蘭「ここなんだが・・・」
その後、すべての疑問が解けた蘭さんがすっきりした顔で自信満々に『午後のダンスは任せて』と言われ、『そういえばそうでした・・・』と少し憂鬱になったのはまた別のお話。
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