第42話 雪の夜の秘話
滅多に雪の降らない街の都会っ子
先日の雪の日に触れ
数年前に沢山雪の降った
あの情景を思い出しながら
詩をばしたためた
その数日後
【◯年前 過去の思い出を投稿しよう】
お節介なSNSからお知らせが届いた
それはおりしも
あの雪の日に書いたもの
ぶほっ?!
そうだ そうだ そういや そうだった
『今一人で麩菓子食べながら雪道散歩に行ったら、通りがかったマンションから落雪。
左手に激突。
痛ってえ!!
動くけど真っ赤に腫れ上がってる。
麩菓子ぺっちゃんこ
さらば
私の身代わりふーちゃん……』
いい年こいた大人が 独り
麩菓子片手に 夜中
雪だ〜! わくわくするぞ!
我慢しきれず散歩に行って
誰もいない路地に足跡をウキウキつけまわり
災難くらって悪態ついての帰り道
そんな背景とは思えない
ちょっと いい感じの仕上がり
雪の夜の詩 だったでしょう?
今の今まで 忘れてたわ
痛いの
根に持っていなくて 良かったね 私
嫌なことの上に
歳月という 真っ白な雪が降り積もり
かくも ステキな 思い出は
勝手に脳の中で
ええ感じにキラキラと
描かれて いくのです
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます