第36話  マッチのともしび

あなたと 私が すれ違う

マッチを擦るように


ぽぅ

っと 灯る


ぬくいあかり


すぅ

っと 消える


一瞬のできごと



そんな 幾千 星の瞬き

遥か遠く 露知らずとも

小さな声で さよならと幸運を


マッチ棒の燃え殻に

こぼした露は すぐ乾き

無関係 無責任 無意味 

そう知りつつも



損な センチメンタルを 芯として

私の こころの 蝋燭は

たえず ゆらゆら 揺れながら


輝く 炎は オレンジ色


どんな時も 

私を 照らすのです



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