第15話 川のほとりにて
大きな黒船の羅針盤をぶっ壊して
逃れた僕の川面は
それでも
片葉の葦である 僕の岸辺を 優しく揺らすのは
かるがも親子のきみらだけ
バカね あなたは 風なのよ
私たちを 高く高く 飛ばしてもっと
僕は僕を 知らなかったのか 忘れていたのか
ねえ ほら よく見て
あなたは もう 一緒に飛んでるの
ああ 僕は このまま 落ちたとしても
もう 構わないんだ 本当の
ほんとうに あなたは おバカさん
私たちは一緒に 何にでもなれるのに
落ちるなら こうして手を取り
雨になって
楽しいわ きっと うんと
雨の
ああして僕が作られたように
君と僕と君たちで
時間に揺られて 寄り添って
川になる なったんだ
僕らは 歩くように 流れていって
ときおり 飛んだりするんだね
ときおり 歌っていくんだね
僕は
永遠の かけらを 君たちに捧ぐために
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