第46話:神楽坂さんの会社

用事が立て込んでて遅れました!すみません!

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玄徳さん曰く乗っ取られる神楽坂さんの会社だがどうにかする手立てがあるとの事だ。


「ともかく、タレントが移籍できるように今から手を打つかのう」


「どうにかなるんですか?」


「あくまでアヤツが買収しようとしてるのは会社のみ。タレント・曲なんかの版権・放映権など全て買い取ってしまえばいいだけじゃ」


「出来るんですか?」


「やるんじゃよ」


そう言った厳徳さんの顔は獲物を狙う肉食獣の様だった。


「だからといって、何も手立てをしなきゃ意味がないからな」


「何をするんですか?」


「そこの娘っ子、お主社長をやれ」


「社長…ですか?」


「あぁ、引き抜きをするのに。新しく会社を作る必要があるからな、お主は神楽坂の娘じゃからのうワシより効率的じゃ」


「株の分配は、ワシ50、小僧30、小娘20じゃ」


「良いですけど…」


「次に株は、非公開会社にして外部からの干渉不可にする」


「わかりました」


「テレビ局は今は捨て置こう、そっちは政府から手を回す方がいい、相手はテレビで好き勝手やってもマイナスにしかならんからな」


「レーベルは切り離し、会社として設立し我が社で買い取る、これで自由に曲が使えなくなるのでなこれで大丈夫だろう、CM関係はワシの所有している会社で吸収合併しよう、まぁ応じればじゃな…」


「そうですね、あの両親が応じるか…」


「まぁ良い、お主の両親に会いに行こうか」


「俺も行かなきゃダメですか?」


「お主、ワシに押し付けて逃げるつもりか?」


「ですよねー」


◇◆◇◆◇◆◇◆

「それで鈴香は、そこのお爺さんに言われて戻って来たの?」


「そうです、お父さん」


「はぁ…どうして何も疑問に思わないんだろうか…」


「いくら友人の紹介だからといって得体も知れないお爺さんのいう事を信じて戻ってきたなんて…」


「ハッハッハ、その考えは正しいな、まぁ信じられないならそれでもいい。ほれ優希帰るぞ」


「待て、優希君は置いていけ!私達は彼を立派なアイドルにするつもりだ!」


(えぇ…この人達大丈夫かよ…)


自分の会社の危機かもしれないのに…よくそんなこと言えるな。


「あの、前にも言った通り俺はアイドルにはならないし、もしなったとしても家族に対して酷い事を言える人達とは一緒に仕事をしたくありません」


「何故だ!我々に任せれば成功は間違いない!それに様々な女優・アイドル・声優と近づいたり恋人関係になれるんだぞ!」


「婚約者も居るのでそうゆうのは間に合ってます」


「はん!そんな一般人の恋人より美しさも芸能人のが良いに決まってるだろ!」


「そうよ!美貌も、地位も、お金も持ってる!そんな相手のが良いでしょ!足りないなら鈴香も付けるから!」


(この人達、大丈夫か?)


厳徳さんを見ると『こいつらもう駄目だろ』って顔してる、あっ神楽坂さんもだ…


呆れた顔をしていると扉をいきなり開いて社員の人が入って来た。


「社長!」


「五月蠅い!こっちは業界の大事な話をしているんだ!」


「すみません!でもわが社の株が!」


「手遅れじゃったみたいだな…」


「はっ?何を言って…」


「乗っ取られました!わが社が!株の7割を買い占められました!」


「え?7割って…」


「多分両方の姉さんの株も買われてるわね…」


そう話していると部屋の扉が開いて人が入って来た。


「おやおやここに居ましたか巧社長、いえ、元社長…」


またあの趣味悪いスーツを着込んだ久墨が入って来た。


「おやおや、そこに居るのはゴミ虫じゃないか!」


「ゴミ虫って…誰に行ってるんだろうね…」


「お前だ!お前!上凪優希!!」


人を指さして吠えてくる久墨。


「人を指ささないの…」


「フン!まぁいい。とゆう事でこの会社は私のものだ」


「んな!どうして!」


「ただ単にあんたたちが嫌われてるだけだろ、簡単に買収に応じてくれたぞ」


「そんな…」


「馬鹿な…」


そう言うと神楽坂さんのご両親は、へたり込んでしまった


「という訳だ上凪と知らん爺さっさと出ていきな!ここは俺の会社だ!!」


「優希よあ奴の言う通りじゃ、ここは引くしか無かろう…」


「フン、爺のが道理がわかってるじゃないか!」


「とりあえず、神楽坂さん行こうか…」


「そうね…」


「は?何を言ってる?そこの女は置いていけ、俺の所有物だ」


「ちょ、それどうゆう事?」


「そこの女も会社の資産なのだろう?ならば俺が貰いうけるのも道理だろ」


「いやいや、人間には人権があるからね。無視できる訳無いから」


「五月蠅なぁ!そんなもん御爺様の力でどうにでもなるんだよ!!」


又出た…御爺様…コイツ御爺様が居ないとどうにもできないのか…


「上凪さん、いったん引いてください、私父さんと母さんと話をしたいので、後日お友達に会いに行きますのでその時に」


そう言ってメモを渡してきた。


「わかった、無理だけはしないでね」


そう言って俺と厳徳さんは部屋を出た。


「とりあえず帰るかのう…」


「そうですね」


メモを見ると今日の夜連絡することが書かれていた。


(とりあえず連絡待ちかぁ…)


だが翌日になっても神楽坂さんからの連絡は来なかった。


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