第39話:神楽坂さんを追いかけて

事務所を飛び出した神楽坂さんを探して町並みを翔ける、空を翔んでるので人目につく。


(遠くには行ってないだろうし、探索魔法をかけてみるか?)


探知から改良した魔法で、各個人の魔力を探索できる魔法だ…


(探索………神楽坂さんの魔力は……あった!)


引っ掛かった場所は事務所から500メートル離れた場所だった。


ビルを蹴り、風に乗り、高く上がり空を翔ける。


(直線で500メートルって大分走ったよなぁ…)


もう一度探索をかけると先程の位置から動いては居なかった…


(場所でいうとあのビルの間か!)


丁度真上に来たところで何やら言い争う声がした。


「ちょっと!やめて下さい!」


「煩い煩い煩い煩い煩い煩い、俺様に当たっておいて貴様何様だ!」


神楽坂さんと…片方は知らない男性だがどっかで聞いたような声だ。


「痛っ!」


憤った男性が神楽坂さんの腕を掴む、それと同時に着地する。


「え!?」


「なんだ!?」


それから近づき、とりあえず神楽坂さんの腕を掴んでいた手を片手で締め上げる。


「痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!」


慌てて手を話す相手を開放する。


「貴様、俺を誰だと思ってやがる!って!貴様何故生きて!」


「生きて?はて命を狙われた事は………あったな忘れてた」


つか、誰だコイツ?オールバックにサングラス、白のスーツに金色で先の尖った靴とか趣味悪いな。


「まぁいい上凪優希!そこの女に俺の偉大さを調教してやってるんだ!見せしめに貴様を殺せば、大人しくもなるだろ!」


思い出せない…こんな残念な奴…


「誰ですか?」


「…………………は?」


静寂を場が支配した。


「えっと…上凪さん…本当にあの人知らないんですか?」


隣に居る神楽坂さんが耳打ちしてくる。


「いや、あんな趣味悪い格好してる人知らないよ?」


「たしかに、趣味は悪いですが…お顔見覚えが?」


「いやほら、サングラスしてるじゃん。あれじゃあわからないって…」


「たしかに…サングラスは目元も隠れますから判別し辛くなりますよね…」


そんな話してると、白スーツマンがサングラスを外した…聞こえてたのか………


「ほら、外してくれましたよ!あれでも見覚えありませんか?」


(やばい…思い出せない……どっかで見たような……)


「ほら…相手もソワソワしてますよ…」


「ゴメンナサイ!わからないです!」


そう言うと相手は顔を羞恥か怒りか分からないが琴線に触れたのか叫びだす。


久墨ひさずみ 木阿きあだ!ふざけんな!上凪優希!」


「えっ…久墨!?あの成績優秀、品行方正、教師の覚えも良くて学外で雑誌モデルをやっているイケメンの?あの残念が!?」


「貴様…死にたい様だな…」


久墨は腰に佩いていた西洋剣を抜き構えた。


「やめなさい!探索者同士の争いは法で禁止されてます!」


神楽坂さんが叫ぶが久墨は頭に血が上っているのか


「知った事か!俺が言えば揉み消しくらい簡単なんだよ!」


「うわぁ…駄目でしょ…そうゆうの…」


久墨は上段から剣を振り下ろす、ギリギリのラインで躱して左手首から下を切り落とさせる。


「キャァァァァァァ」


切り落とされて血が噴出する、神楽坂さんは悲鳴を上げてオロオロしている。


「ふはははは!何が英雄だ何が神閃だ!この程度なら俺でもハーメルンには勝てるな!!!」


そうして高笑いする久墨を放って回復に移る。


「いってぇ……」


すかさずパーフェクトヒールをかける新たに腕を生やす、よし!反撃しよう!


身体強化をかけ、一瞬で近づく、狙うは顎先一撃で脳震盪を起こす。


「ハハハ…は?ぷぎょっ……」


顎先を砕いちゃったけど脳震盪で気絶させた。


回復魔法で骨は治しとく、証拠隠滅だ。


「凄い………」


「ふぅ…神楽坂さん、大丈夫だった?」


「えっ…ええ…大丈……痛っ…」


よく見ると足は裸足で爪や皮がボロボロになっていた。


「大変じゃん!えっと…座るとこ座るとこ…あぁ…コイツで良いか」


気絶した久墨の上に座らせ足を治す、ついでに転がっていた靴も取ってくる。


「はい、靴下はどっか行っちゃったから素足になっちゃうけど…」


「ありがとう……」


そうして神楽坂さんの手を取って立たせたあたりで騒ぎを聞きつけた警察がやって来た。


「喧嘩があったと聞いて来たのですが…うっ………」


そう言えば血溜まりに俺の手が放置されてるわ。


そして傍らには抜き身の剣を持って倒れてる久墨。


あーあ…これ不味いかも?


「至急応援頼みます!T通りで傷害事件発生、とにかく応援を!」


「あのー、とりあえず現状保存しますので動かないで下さい」


「あっ、はい!わかりました」


「すみません」


そう言ってお巡りさんがデジカメで写真を撮る。


いやなんで…俺の手をそんな何枚も撮るんだよ…


そう思ってたら俺の今の手も撮り始めた。


「ありがとうございます、一応警察には同行していただきますが…あの手どうします?」


警察官は俺の手を指さす。


「うーん…正直俺は自分の手を集める趣味も無いからなぁ…」


「では鑑識に回しますね、一応本物かどうか調べますので」


「触ってみます?多分まだあったかいですよ」


「いえ…そんな趣味はないので…」


そうしていたら応援のパトカーと救急車が来て久墨は救急車へ俺と神楽坂さんは警察署へ連行された。


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あとがき



作者です。


本日も読んでいただきありがとうございます!

主人公…捕まりました!


27万2千PV超えました!!

日間11000PV超えました!!


♡も5600を超えました!毎日ありがとうございます!!

感想も嬉しい!

☆ありがとうございます!感謝!!

滅茶苦茶やる気出てます!!!

毎日沢山の新規ブクマありがとうございます!


☆もらえるとランキング上昇するのでくれると嬉しいです!!目指せ週間50位以内!!!日間10位以内(無謀)!!

そして調子乗って筆が進みます!!


下がってしまったけどまだ!ランキング入りしてます!

ジャンル別

週間:65位

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です!

総合ランキング

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感謝です!!!!


週間ランキングも50位が見えてます!感謝!


皆様の☆(星)とブックマークのお陰で登ってます!


AIイラストって個人的に遠慮してるんですが…キャラのビジュアルとか作った方が良いのかな…?


作者は棒人間くらいしか書けないです!

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