第27話:救出作戦決行①
翌日俺達はバスに乗ってダンジョンへ到着した。
今回のメンバーは戦闘組が俺(前・後衛で魔法&探索)、耀(後衛で魔法)、春華(前線で戦闘)、冬華(中・後衛で戦闘)の五人。
救出&子供たちの護衛組が神楽坂さん、天春さん、夏風さん、秋谷さん、冬爪さんの五人だ、神楽坂さんは後ろの腰にクロスしてパタを装着している、天春さんと秋谷さんはハルバードとパルチザンを手に持っている、冬爪さんは弓と矢筒、夏風さんは腰にクロスボウと大きなリュックを背負っている、そして全員何故か巫女服なんだよね。
それと自衛隊の隊員さんが一個小隊となっている、ドローンでのサポートと避難誘導と区画閉鎖で一個分隊が後方待機、対爆スーツを改造した退路確保用の隊員が20人10組となっている。
「さあ、集まったわね」
「綴さん、ドローン班、退路確保班、準備完了しました」
「ありがとう、2班は救出チームと共に入って頂戴」
隊員の方は「了解しました」と言うと俺達へ向き直った。
「それと探索者の皆様、我々の事は気にしないでください」
「え?」
「我々はジョブも授かれなかったものが大半なのです、これからの日本にはあなた方の様な探索者のが重要になってくるのでたとえ我々の誰かが命を失ってもどうか思いつめないでいただきたい、それに自分の子供と同じくらいの年の子達の為になれるのなら悪くは無いですから」
そう言う隊員さんの目は俺達を案じている目だった。
「わかりました」
「「優希(さん)!?」」「「優希お兄さん(ちゃん)!?」」
そう言った俺の反応に皆がざわつく。
「ですが、何かあっても命だけは守ってください、腕が無くなろうが、足が無くなろうが俺が助けます」
その発言に隊員さんはきょとんとして「そう言われてしまっては這ってでも生き残らないとね」と笑っていた。
「じゃあ、皆にこれを渡すわ」
綴さんが骨伝導式のヘッドセットを渡してくる、それを装着し各々武器を確かめる。
俺は鷲司さんの刀と小太刀、それに今回から投げる専門のナイフ、スローイングナイフを予備含めて20本だ、特注品1本が厚さ1㎜程の厚さまでしてあるが強化をかけて投げる為鉄板位なら容易に貫通する。
耀は太目の剣が2本腰に佩いている、魔法で使う用の剣でありいざという時はバックル事捨てられるようになっている。
春華は新調したポリカーボネートの盾に小太刀を持っている攻撃魔法は未収得だけど、身体強化と武器への強化魔法は覚えたからそれだけでも堅さはピカイチだ(俺も鷲司さんも全力で斬っても斬れなかった)。
冬華はタングステンの鏃とコンパウンドボウだが身体・武器強化しか教えてない、それでも海外で銃の試射動画に使われるゼラチンの塊を破砕するほどの威力までいってしまった。後なんか庭の岩までその矢が行ってしまって砕いてとかでめっちゃ怒られたらしい。
以上が2日で整えた武器である、約3名なんかチート化しつつあるけど気にしないでおこう。
「よし、行こう!」
【不明ダンジョン1階層】
「さて、まず春華は一番前へ、その後に俺が、耀は温存で冬華は援護を」
「はい」
「わかったわ」
「任せてー」
「じゃあ、我が魔力よ、波紋のように広がり全てを暴き出せ————フィールドサーチ」
探知をすると50m圏内にはモンスターの反応は無かった。
「モンスターの反応無し、進もうか」
それから見通しの悪い場所で探知魔法を使いながら進んでいく。
それから進む事約1キロ、初めてモンスターらしき反応があった。
「春華、前方の区画にモンスターが3体いるぞ、耀、冬華は戦闘準備。」
「「「はい」」」
区画の入口から覗くと報告にあった人形タイプのモンスターがふわふわ浮いている。
マーダードールかなあれ。
異世界で見たことあるモンスターであのときは60cmだったがこのモンスターは倍くらいある、手が刃物のように鋭く空中を浮遊しながら攻撃してくるから厄介なモンスター、幽霊モンスターのレイスが取り憑いた状態で対処法は魔法か胸部の核を破壊すれば倒せる。
「あいつは胸の核を破壊すれば倒せるから、俺、耀、冬華の遠距離攻撃で倒そう。春華は倒しきれなかった場合突っ込んでくるからガードしてくれ」
「任せてください!」
「わかったわ」
「りょうかーい」
「じゃあ、始めよう『石の弾丸よ、私に従い翔けよ』————ラインバレット」
「じゃあ私は『炎の矢よ、私に従い翔けよ』————ラインバレット」
「いいなぁ…魔法…とりあえず教えてもらった身体強化を使って…いくよ!」
三者三様で放たれた攻撃は的確にマーダードールのコアを破壊する。
「ギギャアアアアア」
そのまま崩れ落ちるマーダードール、耀はともかく冬華も凄いな…弓の腕滅茶苦茶上がってる。
◇◆◇◆
◇神楽坂鈴香side◇
この二日間は自分の世界が180度変わってしまっていた。
昨日自分と仲間に使われた回復魔法、そして初めて見る攻撃魔法。
「あれが魔法…それにあの弓の腕、翠貴女はあれ程正確に打ち抜けるかしら…」
「んっ…(ふるふる)」
「じゃあ蒼…「私は当然無理だよー」」
「いやー凄いね…」「そうねー」
そんな仲間二人の言葉を聞きながら思う。本当に凄い、思わず嫉妬してしまうくらいに…
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あとがき
作者です。
2章最後のダンジョン突入です!後5話程で2章完結です!
8万3千PV超えました!
♡1700超えましたーありがとうございます!
フォロー880超えました感謝!
順位更新されました!
週間134位
総合486位
月間122位
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