第2話:二人の昔にあったこと

 ◇水城 耀side◇

 巴ちゃんから爆弾発言が飛び出した後、私は助けを求めよう(巻き込もう)と優希を見るといつの間にかイヤホンをして勉強に入っていた。これじゃあ巻き込めないじゃん…


 巴ちゃんをみると恥ずかしそうに顔を赤くしているが目がキラッキラしていた、こりゃ逃げれんか…


「うん、ソウダヨー私たち夫婦なのよー」改めて人に聞かれる事は無かったので恥ずかしいがそれに答えていく。


「それでですね、お聞きしたい事があるんですが…いいでしょうか…」少し勢いが無くなってるが相変わらず顔は赤いままだ。


「そうね、どんなことかしら?」


「私今度両親に言われお見合いを受けることになったんです、でも私は恋愛とかしたこと無くて…」



「そうゆう事か…うーん、私もお見合いとかしてないし、優希とは幼い頃よりずっと一緒に居たから結婚するならこの人しかないなーと思っただけなのよね」


「はえぇ…それはすごい決心とゆうかすごい思いですね」


「あーでも決定的に好きになる出来事はあったね…」


「差し支えなきゃ教えてもらいたいです!」


 唐突に鼻息が荒くなる巴ちゃん、まさか巴ちゃん恋バナ好き?いや女子に恋バナ嫌いな人は少ないけど…やっぱりお嬢様学校とはいえ私たちと同じようなものが好きなんだなと少し身近に感じる。


「えっとね…ありきたりなんだけど、小学生の頃なんだけど私ハーフだったお陰で周りの子からちょっかい出されてたの、特に男子から」


「それって漫画とかでよく見る?」


「そうそう、好きな子に意地悪をするって奴、そもそも意地悪されたら眼中にすら無くなるのにね、それでねその度優希が私の事を助けてくれたの、でもエスカレートしちゃってある日優希が階段から突き落とされちゃったの」


 その言葉に巴ちゃんが息を呑む、顔も少し嫌悪感が出てきてる、そりゃ顔も知らない男子だけどそんな奴が自身の知ってる友達を傷つけたらいやだもんね…


「それでね、優希はそのまま救急車で運ばれちゃって、ちょっとした怪我だけで、大きな異常はなかったんだけどね、私はそれでも罪悪感から腰が引けちゃって…優希から離れようと避ける様にしてたんだ、でも優希は私の隣から離れようとしかなったしどんなに暴言を吐いても、それは耀が気にすることは無い、俺が好きで耀の隣に居るんだって言ってくれたのよ、ねえ優希?」


 さっきから視線がちらっちら、こちらを見てる優希へキラーパスを出す、そう言うと優希は「そんなこと、覚えてない」と言ってきた。


 なので巴ちゃんに小さく「あれ絶対覚えてるよね」と言うと、巴ちゃんも「絶対覚えてますね」と返してきた、愛い奴めw


「それもあって、それ以降ずっと優希にぞっこんなのよ」


「ちなみにその男子はどうなりました?」


「うーんとね…逃げた」


「へ?それって?」


「転校したのよ、親が県議員でね、揉み消しと優希への慰謝料を払って速攻ね…」


「なんですかそれ!相当嫌な奴じゃないですか!」


 そう言って巴ちゃんはぷんすこし始める、かわいい


「しかもこの話続きがあってね…」


「え、それで終わりじゃないんですか!?」


「そうなのよw」


「え?俺それ知らないんだけど?」


「何で優希が覚えてないのよ…アイツよアイツ入学したての時私に告って来た奴よ」


「その時毎日告白されてたじゃん…覚えてないよ…」


久墨ひさずみ 木阿きあよ」


「え…アイツだったんだ…え?でも流石にそれで?」


「なんとまあ、覚えて無かったのよアイツ、それで初対面だけどーって始めて、つらつらと詭弁を挟んで告って来たのよ、即振ってやったけどね…」


「えぇ…」と心底残念そうなものを見た顔をしてる優希と巴ちゃん、わかるわ…私もそんな顔してたと思うし。


「今でも馴れ馴れしく来るから、生理的に無理なんだけどね…」


 思わず貼り付けられたあの薄っぺらい笑みが本当に気持ち悪く思い出すだけでも身震いする。


「でも、それってすごいロマンチックですね~幼い時からの長年の想いが成就するだなんて」慌てて聞いてくるような様子の巴ちゃんに取り繕うような気遣いをさせてしまった。


「そうね、巴ちゃんはどんな人が好みなの?」失敗したなーと思いつつ巴ちゃんの心遣いに感謝をする。


「そうですね…先ほどのお話に出てきたみたいな人は絶対に無理ですね…」


 そう言って考え込む巴ちゃん、そして1瞬優希の事を盗み見るのが見えた。


 ほうほう、ちょっとその気はあるみたいね、ただまだ自覚をしてなさそうな雰囲気ねぇ。


「まあまあ巴ちゃん、そこまで深く考えなくてもいいのよ」


「いえ、お見合いするわけですし!しっかりとした好みくらいは定めておきたいです」


「まあ、お見合い相手とも会ってないし、理想と違いすぎても困るんじゃない?」


「そうですね…あまり考えすぎも駄目ですかね」


「まず会ってみてからだね、気負わず行ってみなさい」


「はい!」


 それから巴ちゃんのお迎えの時間まで二人で楽しく女子トークを楽しんだ。


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あとがき


作者です。

みんなー!5000PV越えたぞーありがとうございます!!!

今週上がり方がハチャメチャ過ぎてテンションおかしくなってます!


★も♥も毎日ありがとうございます!

ブックマークしてくれた方感謝です!

一番は読んでくれてる皆だけどね!


ランキングは昨日爆上がりしてビビっておりますがランキングが上がればもっと作者が調子乗ります!(現在は196位!ありがとうございます!)


これからも好き勝手書きますので楽しみにしてて下さい!

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