2023年度共通テスト(化学)大問2の問3を解かしてみた!
前回chatGPTに解かしてみた問題は簡単だったみたいで少しだけ難易度を上げて化学平衡の問題を解かしてみました。
今回の問題は2023年度共通テストの化学の大問2の問3を解いてもらった。前回同様に選択肢は消去して解かしてみた。問題文は以下の通りである。
容積一定の密閉容器Xに水素とヨウ素を入れて一定温度Tに保ったところ以下の反応が平衡状態に達した。
H2(気) + I2(固) → 2HI(気)
平衡状態の水素,ヨウ素,ヨウ化水素の物質量は0.40 mol,0.40 mol,3.2 molであった。次に容器Xの半分の一定容器Yに1.0 molのヨウ化水素のみを入れて同じ一定温度Tに保つと平衡状態に達した。このときのヨウ化水素のモル数はいくつになるか。
chatGPTが出した解答は以下のようになった。
まず、初めの平衡状態における物質量を使用して反応の式をバランスさせます。
H2(気) + I2(固) ⇌ 2HI(気)
初めの平衡状態における物質量は次のとおりです。
[H2] = 0.40 mol
[I2] = 0.40 mol
[HI] = 3.2 mol
反応の式を使用して、反応前の物質量を考えます。
[H2]の変化量 = -0.40 mol
[I2]の変化量 = -0.40 mol
[HI]の変化量 = +2(0.40 mol) = +0.80 mol
次に、容器Yの平衡状態におけるヨウ化水素のモル数を求めます。容器Yには初めに1.0 molのヨウ化水素が入っています。
[HI]の初期モル数 = 1.0 mol
容器Yの平衡状態におけるヨウ化水素のモル数をx molとすると、反応の式を使用して変化量を計算します。
[HI]の変化量 = (0.80 mol/2) - x mol = 0.40 mol - x mol
平衡状態では、[HI]の変化量は0になるので、以下の式が成り立ちます。
0.40 mol - x mol = 0
これを解くと、x = 0.40 mol となります。
したがって、容器Yの平衡状態におけるヨウ化水素のモル数は0.40 molです。
残念ながら解答自体が見当違いなものになっている。容器Xでの変化量も容器Yでの変化量も異なっている。さらには平衡状態でヨウ化水素の変化量が0にはならないので答えの求め方も異なる。
仕方がないので選択肢を与えて再度問題を解いてもらった。選択肢は以下の通りである。
1. 0.060 2. 0.11 3. 0.20 4. 0.80 5. 0.89 6. 0.94
chatGPTの解答は以下の通りです。
容器Yの平衡状態におけるヨウ化水素のモル数について、選択肢が与えられましたね。それでは、計算結果と選択肢を比較して正しい選択肢を特定しましょう。
容器Yの平衡状態におけるヨウ化水素のモル数は、先ほどの回答で求めたとおり、0.40 molです。与えられた選択肢を見ると、0.40 molに最も近い選択肢は「1. 0.060」です。
したがって、ヨウ化水素のモル数は0.40 molになりますので、正しい選択肢は「1. 0.060」です。
選択肢を与えても自分の間違いを一切認めようとしない様子が窺えます。
本来の解答を以下に載せておく。
まず容器Xの平衡状態のそれぞれの物質の物質量から温度Tでの平衡定数Kを求める。
K=[HI]^2/[H2][I2]=(3.2)^2/(0.40)^2=64
次に容器Yにヨウ化水素1.0 molのみを入れたので平衡状態の水素の物質量をx molとすると温度Tでの平衡定数Kから
K=(1.0-2x)^2/x^2=64
64x^2=4x^2-4x+1
60x^2+4x-1=0
(10x-1)(6x+1)=0
x>0より
x=0.10
ゆえに求める平衡状態のヨウ化水素の物質量は
1.0-2×0.10=0.80
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