弱者
きっとまだ私は夢を見ている。
きっと、きっと。
夢を見ている。
階段を駆け上がり、
息も絶え絶えな私は
呼吸を整えて
何よりも
速く、
早く、
はやく、
地上へ戻ろうとした。
愚か者め。
パンの欠片をも
持たないものが
ひとさじのジャムを
求めようか。
愚か者め。
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