　ある日、小説家の菊池寛は、ある人物から手紙を受け取る。手紙には、自宅に忍び込んで、彼の自筆原稿を盗んだという内容が書かれていた。そして手紙の差出人は、菊池に対し、自分の思うように動かない場合には、盗まれた原稿の内容をプレスリリースで公表すると脅しをかけた。

　菊池は、メラニン色素、恥毛、ウミガメといった、状況に応じて使い分ける自らの密偵たちを率い、この事件を解決するため奔走することになる。彼らは、竜雷太、ルー大柴、レッド吉田、六角精児、渡哲也、ガッツ石松、銀粉蝶と会い、事件の捜査を依頼する。彼らは、菊池が過去に書いた小説のキャラクターたちであり、菊池が創造した架空の人物たちだった。

　しかし、犯人は警察署に潜入し、その行動をスパイで監視していた。そして、交渉人として現れたのは、なんと菊池の古くからの友人であった。彼は、菊池に勧められて作家を目指すも、挫折してしまい、自暴自棄になっていたのだ。

　友人は自分が犯人であることを告白し、謝罪の言葉を言う。そして、友情を取り戻した菊池と友人は、再び小説の執筆に向かっていった。一方で、竜雷太たちも、自分たちが生み出された小説の中で立ち上がり、自分たち自身を思い出すことになった。

　このドラマでは、菊池寛とその小説の登場人物たちが織りなす、ミステリーとアドベンチャーが融合した物語となっている。会話シーンでは、今でも語り草となっている「名作」となる菊池寛の名言が繰り広げられた。