第7話 2才 No2

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01

東南アジアにバックパッカーをしていた妹達が帰国し、成田から直接、我が家に遊びに来た。コンガリと日に焼けていて、「いい旅をしてきた」という顔をしていた。若い時にしかできない事を、たっぷり楽しんだようで、良かったと思った。夕食を「ご飯・味噌汁・焼き魚・冷奴・冷やしトマト・生野菜」というメニューにしてあげたら、とても喜んで食べてくれた。


02

ジュウちゃんと、お友達のYさん&Yちゃん親子とM保育園に行く。今日は、プールの日。Yちゃん、初めて行った場所なのに、物怖じせず楽しそうに遊んでいた。プールの時なんて、とても楽しんでいた。ジュウちゃんは、最初はYちゃんに続いてプールに足をいれたけれど、階段の2段目で「イヤ」と言って引き返し、いつものタライプールで地味に遊んでいた。今年の夏に水に慣れてもらい、洗髪の時にシャワーが使えるようにしたいと思っているんだけど、これじゃあちょっと無理かしら…。

帰国した妹の1人が、夜、熱を出し、ダウンする。かなり高熱。旅の疲れか?


03

妹は今日も熱。もう一人の妹とジュウちゃんと私の3人で、午前中は買出しにいく。調度紙オムツが安売りの日だったので、妹の手を借りてまとめ買いをした。他にも、お米など、重たい物を買う。午後、近くに住んでいるもう一人の妹のTちゃんが来て、「妹の熱がジュウちゃんに移ると良くないから」と言って、熱がある妹を自宅に連れて行った。夜、ジュウちゃんが寝てから熱が出ていない妹とお酒でも飲みながらお喋りしようと思っていたら、妹は早々に就寝してしまい、今は私1人が起きている。

今日、妹達からのエアーメールが届いた。そこには「ずっとやりたかった事の1つがようやく出来て、一つ勇気が増えました」「たった二週間日本を離れただけで日本食が恋しくてたまりません(ご飯、海苔、たこ焼き、味噌汁、酢の物)」などと書かれていた。本人達が先に届いてしまったけれど、楽しい旅の香りがする手紙だった。


04

朝、熱がでていなかった方の妹の様子が変。「もしかして、熱?」と聞いたら「そうみたい・・・」と小さく微笑んでつぶやいた。すぐにアイスノンと冷えピタで冷やし、薬を飲ませて寝かせた。でも、やっぱり熱はグングン上昇していったので、午後、Tちゃんの家に連れて行く。ジュウちゃんがいると、ちゃんとした看病ができないし、病院にも連れて行けない。先に熱が出ていた妹の方は、だいぶ回復していた。

食事中、テーブルの上に身体を乗り出して食べるジュウちゃん。注意しても、「これでたべゆ」と言い張る。注意するのに疲れたので、勝手にさせてみたが、Tちゃんが「やっぱさあ、躾って最初が肝心だよね~」と言っていたのを思い出し、「う~ん、どうやって直させようか、直させるべきだよなあ~」と今、考え中。


Tちゃんの1人息子のYくんは、今中学1年生。思春期を向え、だんだん反抗的になったり、口が達者になってきて、親離れし始めている。ちょっと淋しいTちゃん。それとは反対に、ジュウちゃんはまだ私にベッタリの時期。そんな2人は従兄弟同士。並んでTVを見ている姿をみて、Tちゃんに「自分達の子供が、こんな風にならんでTVを見るなんて、子供の頃は想像もしなかった事だね」と言って微笑みあった。


05

暑い…。こんなに暑くても、子供は「暑いから外で遊ぶのはイヤ」とは思わない様で、「散歩行く?」と聞いてみたら「ハイ!」と言った。それで、意を決して散歩に出る。日陰、日陰の散歩。近くの小学校へ行き、図書室で本を借りて、水道の水で遊んだ。


近頃、図書館で借りた、荒井良二さんの「ぼくとチマチマ」という本が気に入っているジュウちゃん。この本は、声に出して読むのも楽しい。ジュウちゃんは、大きなたいこの所と、チマチマという言葉が特に気に入っている様だ。その部分になると、ニカッっと笑う。小さい時に、一度読んであげた事があったけれど、その時は無反応だった。

今日、お風呂上りに、ジュウちゃんに太ももを噛まれた。いつもの事なんだけど、この時は、すごく痛かったし何かすごくカチンときて、反射的にジュウちゃんの頭をベチっと一発叩いてしまった。いつもは、噛んだ時には、その部分をイーコイーコさせて、謝らせて、これはいけない事だよと教え、反抗して謝らない時は、「じゃあ、病院行ってくる」と言って、外出用のバックを持って外に行くふりをする。そうすると、泣きながら追いかけてきて、一応イーコイーコをして、謝る。でも、何度やっても噛む。何かのサインなのだろうか?それとも歯が痒いのか?まあ、噛むのも、仕方ないのかもしれないけれど、こちらとしては、たまには叩くのもアリだ。

さっき、何気なくTVをプチンと着けたら、絵本作家の「中川ひろたか」さんが出ていた。30分間、手を休めて見入ってしまった。あんなに有名な方でも、作品はすぐには出版されず手直しの要求があったりするそうだ。そして、中川さんはその言葉を真摯に受け止めていた。私は、そのシーンを見て、手直しする前の最初の方が好きだなあと思った。


06

また、夜、眠れなかった。「眠らなきゃ」と思うと余計眠れない。そんな状態でいたら、夜中2時30分頃、車が暴走している音がして、ガシャーンっと何かに当たった。ムクッと起き上がり、階段の踊り場まで行ってみたが、よく見えなかったので、家に戻って双眼鏡を持ってまた見に行った。コンビニの看板に車が体当たりしたようだ。コンビニの店員や野次馬がいる。同じマンションの別の階段の踊り場からも見ている人がいた。

眠れない頭で、明日、髪の毛を切りに行こうかナと考える。明日は、夫が帰ってくるから、ジュウちゃんと留守番してもらい、その間に。でも、それも心配だ。やっぱり、ジュウちゃんを連れて行くしかない。カットだけだから大丈夫かな。今、すごく切りたいと思っているので、この気持ちのピークを逃したら、また当分切りに行かなくなってしまうだろう。など、いろいろ思考を巡らせていた。

そして、結局、午前中に美容院に行った。腰のあたりまで伸びきった髪の毛を、肩の少し上まで短くサッパリと切ってもらった。カットが終わった頃、ジュウちゃんが泣き出したので、仕上げのシャンプーとブローはやめてもらった。1時間半も、ジュウちゃんは大人しく待っていてくれた。我慢していたと思う。悪い事をしたなあ…今度は誰かに預かってもらおう。

夜、シャンプーした時、とてもラクだった。乾かすのもラクだった。今まで、あの長い髪に、どれだけの時間と、シャンプー代と、手間をかけていたのだろう…だいぶ無駄をしていたなあ、と思った。明日からは、いろんな帽子をかぶろう。ちゃんとお化粧もしよう。少しはお洒落もしようと思った。


07

日中は殆ど眠っていた夫。私とジュウちゃんは、いつも通り。

午前中に近くの小学校へ散歩。あまりに熱いせいか、外で遊んでいる子供が少ない。水道で水遊びをするジュウちゃん。着替えをもっていたので、迷惑がかからない程度、好きに遊ばせる。楽しそう。

一週間ぶりに帰ってきた夫だが、ジュウちゃんのイタズラぶりに、どう叱ったらいいのかちょっと困っている様子。叱り方は、基本的な部分は私と統一した方がいいと思うので、その変を、その都度話し合う。

夜、夫が帰った後、高熱で妹のTちゃん宅に泊っていた妹達が戻って来た。すっかり元気復活していた。それで、淋しく思う事もなく、喋ったり、お菓子を食べたりしながら過ごす。

昨日、ジュウちゃんと美容院に行った時、閉まりかけたエレベーターに駆け込んで来たのは、水疱瘡の子供をダッコした人だった。「エッ!」と思い、直ぐに出たかったけれど、もう扉は閉まって動いてしまった。子供は身体中にブツブツが出来ていてグッタリしていて痛々しかった。耳の中まで。それを見て「移っちゃうかなあ…」と言う心配と、「こんなになっちゃうんじゃあ可哀想だなあ、予防接種をしておこうかなあ」と思った。それで、気持ちが変わらず、ジュウちゃんが元気なうちに水疱瘡の予防接種をしようと思い、予約をした。明日は、午前中に予防接種をして、午後は実家に帰る荷造りをして、明後日妹達と一緒に実家に帰省する予定。


08

朝方、ジュウちゃんの体を触ってみたら、熱い。発熱。38.6度。近頃水遊びが続いていたし、そろそろ熱を出してもおかしくない頃だなあ…と予感していたが、やっぱり熱が出た。昨日、予防接種の予約の電話をしていた時、ジュウちゃんは近くで内容を聞いていたので、それで熱が出たのか???それとも、エレベーターでの水疱瘡が移ったか?とにかく、朝になって小児科に予約をいれて、予防接種はキャンセルした。 熱はドンドン上昇して、午後には40.4度にまでなってしまった。ジュウちゃんにとっては自己最高記録。先月発熱した子のママが電話をくれたので聞いてみたら、その子も40.5度まで上がって3日くらい高熱が続いたそうだ。43度まで上がった子の話も聞いた。

今回は、元気もなく、食事も水分もあまりとろうとしない。解熱の座薬も効かない。ジュウちゃんは、最近3日に1回くらいしかウンチをしなくて、今、腸にウンチが溜まっている状態。それで、座薬が効かないのか?などと思ったりした。身体を冷やすと嫌がるんだけど、何とかいろいろ言い含めて、隙をみてはアイスノンをオデコや首筋に当てたり、寝ている隙に足首や脇の下にヒエピタを貼る。朝方、3回目の座薬が効いたようで、少し熱が下がり、やっと熟眠したジュウちゃん。それで私も、数時間しっかり眠る事が出来た。


09

2日後。

やっとジュウちゃんの熱が下がったので実家へ帰る事にした。4人で。バス・電車・新幹線と乗り継ぐ。妹のTちゃんが「新幹線の中で食べてね」と言ってくれたスルメを楽しみにしていたジュウちゃん。スルメを食べながら車内販売のジュースを飲んで、満足げ。のんびりと4時間かけて実家に到着。嬉しくてテンションが上がっていたが、夕方になって念のため熱を測ると38.8度もあった。元気があったので全く気がつかなかった。解熱の座薬をもってこなかったので夜間の病院に行く。父と母はビールを飲んだ後だったので、私が実家の慣れない車を運転して病院に向かう。道案内に父が助手席に乗ってくれて、心配+好奇心の母も付き添ってくれた。座薬を処方してもらい帰宅する。

その夜は、38度代で、うなされる事もなく眠っていたので、座薬は使わず、アイスノンで冷やしながらひと晩すごした。

夫に電話した時、夫も、珍しく熱が出たと言っていた。2人して夏風邪かなあ…離れていても親子だなあ…なんて思う。


10

朝には37.5度に下がったが、グッタリしている。元気・食欲・水欲がない。おしっこも少ない。いつも寝かし付けに苦労するジュウちゃんが、自分から「ネンネ」と言う。よっぽど体調が悪いのだろう。起きている間はずっと「立っちダッコ」なので、疲れる。かと言って、ずっと寝ていられても心配。う・・・ん。『寝る』と『ダッコ』の繰り返しの一日。

グッタリしているジュウちゃんを見て、母が「座薬を入れたら」と言う。病院では「座薬は38.8度以上で元気がなかったら使って下さい」と指示されているし、座薬で熱が下がるのは一時で、またすぐ上がるので子供の体力を消耗させてしまうからあまり使わない方がいいと指示されていたので、そう説明すると「それはおかしい」と言うので、もう話す気になれなくてその場を立ち去った私。

夜になって、少し食欲が出たようで食べたが、ほんの少しだけ。大好物のゼリーやチュペットアイスも食べない。夜、寝言で「ダッコする」と言っていたので、身体をさすりながら「うん、するよ」と言ってあげた。「まだ足りないのか…」と思いながら。

「明日は今日より良くなっています様に」と思いながらウトウトとする。


11

夜12時30分に身体を触ると熱い。また熱だ。39.2度。寝苦しそうだったので、座薬を入れる。一晩中アイスノンで首筋・脇・おでこを冷やす。朝6時になっても下がらないので座薬追加。そして父に頼んで休日の当番院へ向かう。男の先生が1人で診ている古くからある個人病院。看護師さんはいない。休日の当番院なので集中して患者さんが来ている様子。「今日で高熱が4日続いているから念のため血液検査をした方がいい」といわれる。血液検査なんて…と躊躇したけど、して頂いたほうがいいと思ったのでお願いする。注射で採血するのかと思っていたら、くるぶしの下を針でさしてそこから出た血をちょっとだけ採取していた。しばらくして呼ばれて、「CPRは0、5なので、風邪が長引いているだけだね。明日には熱は下がるでしょう」と言われた。それで、また熱があがった時に座薬を使ったほうがいいか?使用するタイミングなどを聞いて帰宅する。CPRの意味は解らなかったけど、「ただの風邪」と言われて安心した。

家に帰って、少し食べてからまた眠ったジュウちゃん。1時間くらいで起きた。苦しそうだ。グッタリしている。熱が下がらないのでまた座薬を入れる。そしてまた眠った。寝言で「終わった」と言っている。続けて病院に行っているし、今日は痛いコトもしたので精神的にも疲労している様だ。夕方まで、寝たり起きたりの繰り返し。少し食べたり飲んだりするが、ホントに少しだけ。おしっこもしていない。熱も下がらない。夕方、また座薬を入れる。夜8時、ようやく37、7度に下がった。少し食べて飲んで、身体をシャワーで洗う。相変わらず起きている時はずっと「立っちダッコ」。でも、起きている時間が短いのでそれほど苦痛ではない。それよりも、ジュウちゃんの身体の熱さが直接伝わってきて、心配になる。とても辛そうだ。

外では、父と母と近所の人が、庭にゴザを敷いて炭火焼きをしながら一杯飲んでいる。夕方突然決めた様だ。ジュウちゃんがこんな状態で、私にべったりで、私は身動きとれず大変なのに、こういう時でも、自分達のライフスタイルを変えない父と母。「折角帰省してきたのに、なんか家にいるのと同じじゃん…」と思うが、父母(特に母)の「孫一番!」じゃなく、自分たちの時間を大事にしている姿を頼もしくも思う。そして、その席で、私がすぐに座薬を入れない事を近所の人達に愚痴っていたので、「あーあ…」とガッカリする。もし、これが同居しているお姑さんだったら別居だな…なんて。

就寝後、また熱が上がり、アイスノンで冷やす。AM12:30、39度をこして苦しそうだったので、また座薬。5つ目だ…。


12

座薬を入れてから2時間後に、熱が下がりはじめた。ジュウちゃんもスースーと眠っている。少し安心して、私も眠った。朝7時には37.9度まで下がった。

今朝は、少しは元気が出てきたようで、昨日よりも食べたり飲んだりしている。と言っても、量としてはとても少ない。そして、起きている間はずっと「立っちダッコ」。午後、お昼寝の後、また熱が上がった。それで、地元に帰省した時のかかりつけのS病院へ行くことにした。近いので、自分で車を運転して行く。優しくて、丁寧に診て下さる女医さん。そこで、すごく詳しくいろいろなコトを聞かれた。熱が出始めた時の事から、今日までの経過。水分やオシッコ、ウンチの量。今までの病院とは質問の量が違うし、ここで始めて耳と鼻の中まで見て頂いた。そして、中耳炎になっている事がわかった。とにかく、今のジュウちゃんは脱水状態らしい。沢山水分を取るように言われた。1リットルは水分をとらないとダメ。それも、ポカリスエットみたいモノを。食欲がないなら「赤ちゃんセンベイ」でもいいから食べさせて、と言われた。そして明日の朝、オシッコをもって再来するように言われた。結果が悪ければ点滴、もしくは大きい病院に転院して入院との事。不安になる。オシッコの取り方を説明してくれた看護師さんが、「これだけ元気に泣けれたらそんなに心配いらないわよ」と励ましてくれたので、少し救われた。ホントに、今日も病院に着いたとたん泣いていたジュウちゃん。診察中は号泣、「終わった。終わった」と繰り返していた。摂取する水分が少ないので、涙の水分ももったいなく思う。帰りに薬局で処方された薬を受け取り、赤ちゃんセンベイとイオン水を買い、帰宅する。途中、前方から自転車を走らせてこっちに向かっている母を発見。仕事から帰って来て事情を聞き、心配して来てくれた様子。

その夜、母がダウンした。ジュウちゃんの風邪が移ったのか…。ジュウちゃんは、また39度代の熱が出ていたが、今夜は座薬を使わず、エアコンの部屋に移動して、アイスノンで冷やして朝をむかえる。


13

7時の段階で37、6度までさがった。朝一でオシッコを採取してS病院に向かう。母も一緒。母は昨日よりもだいぶ調子が悪いようで、併設の内科で診察してもらう。ジュウちゃん、オシッコの結果は軽い脱水状態。昨日は頑張ったけれど755CCしか水分が取れなかった。それで「血液検査をしましょう」と言われた。赤血球とか、そういうものを調べる為。ジュウちゃんは別室で採血。カーテン越しに待っていた私。泣き叫びながらも、「ダッコちゃんする」「ハンカチ」「終わった」「いや」としっかりと自分の意見を言っていた。調子が悪く、隣のベッドで横になっていた母は、カーテン越にその様子を覗き見していたらしく、後で「バーバ゙は可哀想で涙が出そうだったよ」とジュウちゃんに言っていた。採血が終わって採血した血の量をみたらクラッと眩暈がした。大人の血液検査と同じくらいだった。側にいなくてよかった。こっちが泣いちゃっただろう。10分後に検査の結果を聞くが、特に異常はなかった。先生は白血病も心配していたようだ。あと、東南アジアから帰国した叔母(私の妹達)の発熱のコトが気になると言う。で、その状況をもう一度説明した。そして、母も今日体調が悪くて一緒に来ているコトも話した。そしたら保健所の医師に問い合わせをして、いろいろと確認していた。そして、「もしかしたらインフルエンザかも知れない。向こうでは一年中流行っているんだって」と謎が解けたような明るい声で言った。「そう言われてみると、この体温の出方はインフルエンザだわ、検査させて」と言って、ジュウちゃんの鼻の奥の粘膜を採取した。もう、治療は終わったと思っていたジュウちゃんは、また号泣。それで、すぐにインフルエンザA型が+で出た。これで原因がわかった。良かったけど、何故今までの病院でここまで緻密に診てくれなかっのだろう…解らなかったのだろう…妹達の熱の事も話したと思うのだが。早期発見してくれればこんなにジュウちゃんがつらい思いをしなくてもすんだのに。でも、元はと言えば妹達が熱を出した時に、こういう事を想定できなかった私の責任だ。それに、妹達の熱が移るという心配より、水疱瘡の子供とエレベーターで一緒になった事の方が心配だった。子供をどこまで守れるかって親の判断にも関わってくるんだなあ、と思った。脳膜炎を起したり、死亡したりするケースもあるというのに、よく無事に自力でここまで回復してくれた、とジュウちゃんの生命力の強さに感謝した。

そして、母もインフルエンザという事がわかり、私達は別室に隔離された。そこで保健所の人が、インフルエンザの型を調べにくるので20分ほど待つことになった。保健所の人がきたらしく、先生がジュウちゃんと母の口の中の粘膜を採取して渡した。ジュウちゃん、またまた号泣。 ジュウちゃんは今更インフルエンザの薬は効果がないので、その他の薬を処方してもらい、母はタミフルを処方された。

家に帰り、妹達に、事情を説明する。「ごめんね~」と言っていた。そして、夫にも電話をする。たぶん夫の発熱もインフルエンザだろう。病院に行くように薦めたが、「もう治っているから」と消極的な返事だった。妹達も夫も病院嫌い。でも、それで人に迷惑がかかるって事を少しは学んでもらいたい。

ジュウちゃんは家に帰ってから、少しずつ元気になり、熱も下がっていった。でも、痛くて辛いコトを沢山したので、精神的ダメージが大きかったようで、ずっと私にダッコされていて、そのしがみつく力が強くて、こんなに衰弱しているのに、これだけ力がでるの?というくらいしがみついていた。眠っていてもはなれなかった。

夕方には少しいたずらもするようになり、安心する。 母はだいぶ調子が悪いようだ。


14

最初に熱が出てから今日で8日目。朝、なかなか目を覚まさないので心配になる。9時に無理に越す。グッタリしているジュウちゃん。熱は平熱。機嫌が悪いだけか、体調が悪いのか判断しかねる。

グッタリはずっと続き、グッタリしたまま眠っている。午後、心配になってまた病院に行く。S病院はお休みだったので、総合病院へ。電話で問い合わせた時は、5時までなら小児科の先生がいるので、それまでに来てくださいと言われたので行ったんだけど、受付で「内科の先生が診察して手に負えない状態だったら小児科の先生を呼んでくるというシステム」と説明され、ちょっとムッとした。受付の人も、言葉が足りなくてすみませんでしたと誤ったけど、「それなら他の病院に行ったよ」と心の中でつぶやく。もう、仕方ないので、そこで診てもらった。しばらく待って診てもらったけど、聴診器は服の上から当てるし、おざなりな見方で、「明日かかりつけに行くんでしょ?今日は水分取らせて、食べたいモノを食べさせてあげてください」と言われただけ。あまり良い印象は受けなかった。

帰宅して、少し食べて飲んで眠ったジュウちゃん。昏々と眠るので、心配になって起し、水分を撮らせる。夜も、早めに就寝。

夜中、あまりにも蒸し暑いので、2人でエアコンのある妹の部屋に移動する。妹の部屋は、窓の下にコウモリの巣があるらしく、一晩中泣き声が聞こえていた。


15

今朝も平熱。嬉しい。元気もある。まだ、食欲・水欲は少ない。久しぶりにウンチもでた。ユルユルだけど。もう人にうつす心配はないみたいだけど、念のため家の中ですごす。母の方は、熱はさがったけど、まだ身体が重いみたい。でも、休んでいると身体がなまってしまうので、動きたいと言う。何かと理由をつけては外に出掛けようとするので、見張っていないといけない。自分はインフルエンザじゃないと思っている節がある。人の言う事を聞かないし、自分の都合の良い方へ解釈している。横になりながら、足に錘をつけてトレーニングまでしている。

夕ご飯は買ってきたお寿司。ジュウちゃんは、軍艦巻きを2個と、えびを食べた。ひさしぶりに米を食べてくれた。


16

昨日より元気が出てきた。でも、食欲と水欲が少なく、ノルマ1000CCの半分くらいしか水分がとれない。根気強く、しつこく、コマメにあげているんだけど。

お昼ごはんの後、ちょっと目を離した隙に号泣する声がして慌てて駆けつけた。「痛い」時の泣き声だったので。そしたら、窓のレールの所に顎をぶつけて唇をかんだ様。下唇がパックリとわれていた。ちょっと様子を見てみたが、これは縫合しないといけない感じだったので、またもや病院に行く。土曜日の午後だったので、当番院へ。日赤の救急センターだった。海外ドラマのERが好きだったけれど、お世話になるとは思いもしなかった。待っている間に、救急車で運ばれて来た人が2人いた。ジュウちゃんが、この所の病院通いで待合室で待っている事も恐いみたいだったので、外で待っていた。そしたら病人を運んできたばかりの救急車が止まっていたので、車体を触ったり、見たりしていたら、救急隊のおじさんが「乗ってみる?」と声をかけてくれて、ちょっとだけ乗せてもらった。ジュウちゃんは、乗りたいくせに1人じゃ怖いので、ホントにちょっとだけ乗せてもらった。でも、救急車が去っていった後、得意げに「救急車乗ったねえ」と何度も言っていた。そんな事をしていたら名前を呼ばれ、診察室に入った。ジュウちゃんは、診察室に入ったとたん泣き出した。先生が診てくださり、「運が悪かったねえ。唇と肌の境目が切れているから縫合しないとずれたまま後が残っちゃうよ」と言われ、縫合をお願いした。「麻酔はしますか?」と聞いたら「はい」と言っていた。泣き叫びながら抵抗するのでタオルでからだをグルグル巻きにされ、ミノムシ状態でベッドに寝かされたジュウちゃん。看護師さんに「お母さんは出ていた方がいいでしょう」と言われたので、カーテンの向こうで待っていた。ジュウちゃんは、「かーか~」「イヤ~」「終わった~」「怖い~」と泣きながら意志を主張していたけれど、やがて叫び声に変わった。医師の「麻酔はしない方がいいかなあ」と言う声が聞こえた。もう、私は泣きながら早く終わる事を祈っていた。20分後に呼ばれ、ジュウちゃんと再会。下唇にはバンソコウがしてあった。結局麻酔なしで2針縫った。なんでこうなっちゃったんだろう…と反省というか、後悔の気持でいっぱい。油断していた自分を悔やみ、打ち沈んだ気持で夫に報告の電話をする。

帰りは、ずっとダッコで駅まで歩いて、バスに乗って帰宅した。

家に着いて、まず怪我をした場所に行って、「今度からここに乗ったらダメだよ」と教えた。小さく「はい」と答えたジュウちゃん。それから就寝するまで、ずっと私にベッタリだった。


17

朝ご飯の後、2種類の薬を飲んで、点耳薬を入れて、縫合箇所を消毒。飲み薬の一つはとても苦いし、耳の薬も、バンソコウを取るのも、何もかもイヤなジュウちゃん。当然だなあと思う。抜糸はするんだろうか…また大泣きしないといけないのだろうか…。心が重い。

いろんな事があったけれど、それでも、ジュウちゃんは、ちょっとずつ活気が出てきた。


18

朝一で日赤へ行く。バスに乗って行くので、ジュウちゃんは喜んでいた。縫合の後を診てもらい「水曜日に抜糸です」と言われる。診察中は泣いていた。またバスに乗って帰宅し、今度は自転車に乗ってS病院へ。ここでも先生の顔を見たとたん泣くジュウちゃん。S病院は明後日から夏休みなので、まだ治っていない内耳炎の診察を別の病院でしてもらうように言われ、紹介状を書いてくれた。家からちょっと離れた所にある。また、別の病院に行かなくてはいけない。また泣くんだろうなあ。


19

すっかり元気になったジュウちゃん。夕方4時間も昼寝をしたので心配になったけど、起きたらご飯を茶碗一杯食べたので、良かった。

ご飯を食べる時に、わざと「ごちそうちゃま」と言って、食べ終わったら「頂きます」を言ったり、皆の所に行ってチョッカイ出したり、チュペットアイスを欲しがったり、だんだんいつものジュウちゃんになってきた。


20

午前中に日赤へ行き抜糸をする。またタオルでグルグル巻きにされ蓑虫状態だったけれど、直ぐに終わった。痛みもなさそうだった。ただ、恐怖で泣いていたが、終わったら直ぐにケロっとしていて、先生に後ろ向きでバイバイしていた。

帰りに、地元の観光用のレトロ調バスに乗り、その後お昼ご飯などを買って路線バスに乗って帰宅。

帰宅してからは、私から離れ、妹達に遊んでもらうのが楽しい様だった。ご飯も、妹達からもらっていた。お風呂に入る時にも、なかなかこないので先に入って待っていたが、あまりにもこないので、呼びに行き、嫌がるのを抱きかかえて連れていった程。

夫に、無事に抜糸が終わったコトを報告したら、夫のお姉さんが病気で入院するコトになった話を聞き心配になる。何か出来る事はあるだろうか…と考えたが、子連れの私には、あまり役に立てる事はないなあと思う。


21

母から、「○○公園にSLが置いてあるよ」と言う話を聞いたので、それを見に行く事にした。そういえば、小学生だった頃、あそこにそんな物があったなあ、と思い出した。午前中、父に車で連れて行ってもらう。

緑が生い茂った感じの良い公園内に、ドーンと置いてありました。屋根もなく、自由に触れて、階段で運転席の方にも上がれるという開放的な設置の仕方。そうそう、昔もこんな感じで置かれていて、遊んだなあと、懐かしく思いながら見入った。


22

S病院から紹介していただいた耳鼻科へ行く。車で15分くらいの所。駐車場が20台も完備されているとの事なので「混む病院なのかな」と思い、予約をして行った。案の定混んでいて、予約していても待たされた。私は待つのはいいんだけど、ジュウちゃんは警戒していて待合室にいるのもイヤがって、何とか外に行こうとする。それを宥めて大人しく待たせるのに苦労する。耳の病院なんてすごく久しぶりだ。小学生以来のような気がする。診察の時、最近の医療機器の進歩に驚いた。内視鏡みたいなので耳の中を見せてくれて、写真まで撮ってカルテに挟んでいた。中耳炎は治っていた。反対側の耳垢がたまっているので掃除をして終わりと言われた。内視鏡で見せてもらったら、耳の壁に垢がたくさんへばりついていた。できたら自分で採らせてもらいたいくらいドッサリついていた。初めて病院での耳掃除。とれた垢の量を見るのを楽しみにしていたら、「お母さんはあちらで」と言われてジュウちゃんだけ連れて行かれた。また、叫び声に近い泣き声が聞こえている。少ししたら、その泣き声が消えた。「?」と思った。何で聞こえないの?何してるの?と、不安になった。そして、「かーか」とカボソイ声が聞こえ、看護師さんにダッコされたジュウちゃんが戻って来た。あの静けさは何だったんだろう…耳垢見たかった…と思いながら帰宅する。

今日も、私より妹達の方へ行くジュウちゃん。優しいので、調子に乗って悪さばかりしている。皆の事をたたいたり、蹴ったり、ツバを吐いたり。私がしかっても平気な顔をしている。全く効果がない。今日で病院も終わった事だし、月曜日に自宅に帰ろうと思う。

夕食後、母が少し離れたスーパーに行きたいと言うので、車に乗せて連れて行った。駐車場で待っていると、花火が始まった。近くのお寺のお祭りの花火。子供の頃は毎年このお祭りを楽しみにしていた。夏休みの楽しみに一つだった。もう他界してしまったおばあちゃんと、縁側から眺めた事を思い出し懐かしく思った。


夜、AM1:30。大きな怒鳴り声で目を覚ました。外で誰かと誰かが喧嘩をしている様だ。ベランダに行ってみると、すでに妹達が見学していた。「どこ?」と聞くと「あっちの方」と教えてくれた。あまり良く見えない。殴った様な、物を投げつけた様な音が数回した。妹達は身を乗り出して見ていた。私は、巻き込まれると大変だと思い「もっと奥に下がって」と合図する。その内ケンカの1人が我が家の前を自転車で通過し、相手が文句を言いながら歩いて追いかけていった。それで、またもとの静けさに戻ったけれど、私はドキドキして眠れなくなってしまった。妹達は自分の部屋に戻り、台所では母が明日(もう、今日だけど)の「山の会」の一泊バーベキューの支度をしている。食事担当になったらしく、20人分の焼肉やお好み焼き、ヤキソバなどの下ごしらえをしている。私達も手伝ったけれど、まだやっている。昼間はフルタイムで介護の仕事をしている母。こんな夜中まで…すごいパワーだ。

眠れない頭で、人の狂気について考えた。もし、さっきケンカしていた人が家の中に入ってきたら、私達はどのくらい自分達を守れるのだろうか?あの狂気さには、普通のテンションでは敵わないだろう。同じくらいの狂気を発揮しないと。狂気とは自分でコントロールして出せれるものなのだろうか? それにしても、今は2時。丑三つ時。すっかり眠気が覚めてしまった。


23

元気が出てきて、食欲も出てきたジュウちゃん。でも、ご飯よりもお菓子や、アイス、氷、ミカンばかり食べたがる。それもココにいる間だけなので、多めに見ている。くれる人がたくさんいるので、ジュウちゃんは、あっちに行っては欲しがり、こっちにいっては欲しがっている。もう、管理するのも面倒なので、ほおっている。

今日は3日ぶりにウンチがでたけど、ミカン色と普通の色のマーブルだった。どんだけミカンを食べてるの~!!


24

自宅に戻って来た。ジュウちゃんは「ジージバーバのお家に帰る」と言っている。

夜、パソコンのメールをチェックしたら821件入っていた。殆どが迷惑メール。


25

今日から毎週火曜日の午前10時は「親子体操教室」。区でやっているので、15回で5250円と低料金。そのせいか人気があって、毎回申込数が定員をオーバーするので抽選になるらしい。

ジュウちゃんにとっては、初めての「お教室」。大勢の子供達の中で、どんな反応をするだろうか?予想はしていたけれど、その通りだった。最初は半べそでダッコ。暑い中、ジュウちゃんをダッコしたまま音楽に合わせて体操したり踊ったりしたので、私は汗ダク。それでも、途中の遊具を使ったサーキットでは、自分の足で歩いて、楽しそうに参加していたのでひと安心。ジュウちゃんみたいに、ママにベッタリの子供は結構いて、殆どが男の子だった。その中で、ちょっと気になる親子を発見。ママがずっと怒っている。声は小さいんだけどネチネチした怒り方。子供が言う通りに運動しないので。叩いたりもしていた。何回か、怒って体育館から出てしまっていた。怒られても、ママが出て行っても、子供は割と平然としている。そのママの怒りのツボは、解らないでもない。でも、たいていの人は、家の中と外で怒り方って違うでしょ?外の時は、幾らか周りを気にして言葉や声のトーンを下げたりすると思うんだけど…。もし、あの怒り方が外用だったら、家用はどんななんだろう…と、そのクルンとした軟らかそうな髪の毛をした可愛い子の姿を見て気持ちが重くなった。「もっと、気楽に、楽しい気持ちで参加すればいいのに…まだ2才か3才なんだから」と思う。

体操教室の初日だったから、疲れてお昼寝をするだろうと思っていたけれどしなかったので、早めにお風呂に入れてご飯を食べる。食後、ゴロンと横になったまま眠った。7時。これが昼寝なのか就寝なのか…。でも、溜まっていた雑事を片付ける事ができた。

12時前に「さあ、寝るか」と思ったらジュウちゃんが起きて「お茶飲む」と言ったり、「かーか、おっき」(起きていろという意味)と言い、そのうちにリビングへ行くと言い出し、移動。結局朝まで電気を付けたままリビングで眠った。私は、眠った気がしないまま朝を迎えた。


26

午前中、区役所へ行って、実家でかかったジュウちゃんの医療費の申請をした。全部で17350円。それから、大型スーパーに寄って店内をブラブラしながらジュウちゃんの体力を消耗させた。帰りに、電車が見えるポイントに車を止めて、持参したお弁当を食べて帰宅。車の中で眠りそうなのに頑張って起きていたジュウちゃん。頑張るところじゃないと思うが…。家に帰ると全く眠る気配がなくなった。でも、手は暖かいし、眠たい時の我侭が出ている。それで、ベビーカーで散歩をし、やっと眠った。私も1時間便乗する。そして、今6時30分。ジュウちゃんはまだ寝ている。もう、4時間近い。

近頃は、起きている間中殆ど喋っているジュウちゃん。お喋り男。自分の知っている言葉を使って、いろいろな事を伝えようとしている。本当に数少ないシンプルな言葉だけだけど、それでもちゃんとこちらに伝わる。「言葉って、そんなに多くは必要ないのかも知れない」なんて、思う。


27

今日で8月も終わる。でも、秋みたいな気候だ。午前中、雨がやんだ時を見計らって散歩に行く。久しぶりに近所を散歩したが、いつも行く散歩道の一角に「立ち入り禁止」の看板が立っていて嫌な予感がした。何か建てるのだろうか…。それにしても、雨上がりの葉っぱは、しっとりとキレイに見えるなあ。長いインゲンも見つけた。


28

近くの公園で夏祭があった。夜店で50円のオモチャを3つ買う。最初、私が「コレにする?」(コレにして、と言う気持ちが込められている)と言うと、「イヤ」と言って他の物を選ぶ。ゴミになりそうな変な物。昔は、こういう場で子供のオモチャを親が選んでいて、子供が嫌がって「コッチ!」と別の物を持っているシーンを見かけると、「せっかく買ってあげるんだったら子供に選ばせてあげれば良いのに」なんて思っていたけれど、今は親の気持ちが良くわかる。それでも、今回は50円だし、ジュウちゃんに3つ選ばせてみた。


水色のゾウのオモチャを持って「こんにちは、ぼく、ぞうさんです」なんて言って遊んでいた。「へエ~そんな事も言える様になったんだ」と感慨深く思う。


29

お昼前に夫が帰って来た。久しぶりに会う。ジュウちゃんは嬉しすぎて、夫に向って、叩いたり、蹴ったり、ツバを吐いたり、ブーっとしたりしている。

夜、あまりにも涼しすぎて、身体が冷えて眠れなかったので掛け布団をかけて眠る私。ポカポカして良く眠れた。夜中に目を覚ましジュウちゃんをみると、掛けていたバスタオルを蹴飛ばし、汗をかいて眠っている。寒くないのか…?


30

親子3人で「久里浜花の国」へ行く。TVでコスモスは三分咲と言っていた。三分咲でも私はコスモスを楽しみにしていた。ジュウちゃんと夫はフラワートレインを楽しみにしていた。結構早くに家を出て、12時に到着。が、月曜日はフラワートレインは運休日だった。ショック。HPを見て下調べをして行ったのに。


昨年の夏にもこんな事があった。動物園へ行ったけれど休園日だったので、気を取り直して水族館に変更したんだっけ。前回の失敗が全く生かされていない…と反省する。歩いてこの起伏が激しい園内を回る気にはなれず、ここは1つ、大人らしく、気持ちを切り替え、八景島へ行く事にした。八景島に電話を掛けて、休園日ではない事を確かめてから駅に向かった。約1時間で着いた。ジュウちゃんは、赤い京急や、シーサイドラインに乗れて嬉しそう。私も、嬉しい。夫も。八景島では、パラダイスクルーズという遊覧船と、ミニエキスプレスと、島内周遊バスに乗った。カキ氷も食べた。夜には夫が実家に戻るので、あまり遅くまでいられない。水族館は、また今度だ。ここの水族館は、一日かけてゆっくり楽しまないと損だ。できれば、島内のホテルに一泊でもしてじっくり遊びたい。

今日は、乗り物三昧の一日だったが、ジュウちゃんはとても楽しそうだった。帰ってからも「船乗ったねえ」「バス乗ったねえ」と言ったり、乗り物の本を見ながら今日乗った乗り物の復習をしていた。


31

朝からゴミ収集車が来るのを待っていた私達。いつでも行けるようにスタンバイしながら、掃除機をかけていたら来た。今日のゴミ収集車のおじさんは、鹿賀丈史似とマツケンサンバの振り付けの先生(真島茂樹)似の、優しいおじさんコンビだった。

夜、ジュウちゃんがなかなか眠らずハイテンションになっていたので、イライラしていた。そしたら「ムシ」と言って天井を指さしたので、「何かいいムシが家の中に入って来たのかな?」とワクワクして行って見たら、ゴキブリだった。ジュウちゃんの前で叩き潰して良いものか…と思い、どうやって退治しようかと考えた。が、あまり時間がない。早くしないと逃げられてしまう。それで、殺虫剤を2回ふきかけ、弱って下に落ちた所を新聞紙で包み、ビニール袋に入れてゴミ袋に捨てた。その後、2人で虫の本を見ながら「今のはコレだったよ」と教えた。


32

台風がこちらに向っているらしい。すごい暴風雨だ。

今は夜の10時。ジュウちゃんはさっき1時間かけてやっと眠った。お昼寝をしなかったのに、なかなか眠らずハイテンションになるばかりだった。やっと一息つける。台風はこれからもっとすごくなるらしい。これ以上すごい状態ってどんなだろう、と思うくらい今でも結構すごい。以前は、こんな状態でも職場から帰宅していた夫。道中の大変さや健康の事などを心配しながら帰り着くのを待っていた事を考えると、私の心配や気苦労は少し減った。夫にとっても、今の実家での暮らしの方が、ラクだろう。職場から近いので。


33

近頃は、朝の寝起きがとても可愛いジュウちゃん。泣かずに、ニコニコさんでキッチンにいる私の所まで歩いてくる。寝起きなので、ヨタヨタしながら。ニコニコ+ヨタヨタ。今朝は、クマとウサギのヌイグルミを小脇に抱えてやってきた。

そんな爽やかな朝だったけど、すごく体調が悪くて、頭も痛い私。キューピーコーワゴールドとバファリン、どっちを飲もうか迷ってバファリンを飲んだ。午後は、嫌がるジュウちゃんを叱りながら昼寝をする。少し良くなったけど、夕食を作る元気がないので、スーパーに行きお惣菜を買う。「そうだ、最近お肉を食べてないなあ」と思い、メンチカツを買った。あまり肉肉しいお肉は食べれないので。夫が実家に住む様になってから、食事のメニューが乏しく、冷食やお惣菜に頼る事が多くなった。ジュウちゃんがもっとガツガツ食べてくれると、作り甲斐もあるんだけどなあ。あれ?もしかしたら、作らないから食べないのか???

お気に入りの縫いぐるみに見守られながらご飯を食べている


34

朝、目が覚めた時、無性にドーナツが食べたかった。ミスドのオールドファッションみたいなのが。それも、2口くらいでいいから、すごく食べたかった。で、作った。ジュウちゃんが起きてくる前に。6つ出来たけど、ホントに2口食べて気が済んだ。朝は少食気味のジュウちゃんだけど、食べるかなあドーナツ…。お皿にドーナツとチーズキッス2個を乗せ、いつものバナナヨーグルトジュースと一緒にテーブルに出したら、「ドーナツ、ドーナツ」と言って食べていた。半分くらい。

午後は、T家(私の妹のTちゃんの家)に行く。T家に行くと、必ず肝油をくれるのでジュウちゃんの中では「T家=肝油」になっているようだ。一度、一缶もらったんだけど、家にあると沢山食べたがるので、T家にキープしておいてもらう事にした。それで、T家に行くのをとても楽しみにしている。毎日行きたがっている。今日は、髪の毛も切ってもらった。号泣してたけど、終わってから頑張ったご褒美にアイスクリームを貰いニコニコしながらTちゃんにベッタリしていた。前回のカットは、私が変に切ってしまった修正だったので、ドングリ頭に仕上がったけれど、今回は、伸びた毛を切ってもらったので、かっこよく仕上がった。「やっぱ、髪型って大事だなあ」と再び思った。


35

早朝、またリビングに移動した私達。これって、いつまで続くのだろう? ジュウちゃんの中で、何を思ってこういう行動をとるのだろう?

朝食後、ジュウちゃんの腕に赤いポツポツを発見。2箇所。一週間前、私の身体に出来たのに似ている。ダニかな?と思っていたヤツ。こんな事初めてで、その後は何ともなかったので安心していたんだけど。念のため、ジュウちゃんの身体を見てみたら「うーん…これもそうかなあ」と疑いたくなるポツポツが数個あった。そもそもダニに刺された時のポツポツって言うのが良く解らない。でも、天気も良いので、ベットマットや布団、シーツ、枕など、洗える物は洗って、干せる物は干し、部屋中に掃除機をかけてハッカ水を振り撒いた。それが終わってから、散歩に出掛ける。先日の台風でなぎ倒しにされた街路樹を、職人さんが手入れしていた。倒れた木々を見て「コレってどうするのかなあ?誰が何処に通報して、誰が直しにくるんだろう」って思っていた。それを今日、おじさん達が直していた。一本一本丁寧に作業をしていて「職人さんてすごいなあ」と思った。


お昼前に夫を迎えに行く。お土産に木のオモチャを持ってきてくれた。夫が子供の頃に使っていたオモチャらしい。以前にも、お義父さんから、夫が子供の頃に使っていた物を頂いた事があるんだけど、こんな風に物を丁寧に保存している夫の両親て凄いな~っていつも感心する。お土産を貰ったせいか、今日は駐車場から自宅まで、ずっと夫と手を繋いでいたジュウちゃん。時々、私を見て「おとうさんと手をつないでるの」と報告していた。夫の大きな手を握り締めるジュウちゃんの手は、いつもより小さくかわいらしく見えた。


夜、夫と遊んでいたジュウちゃんが「おせんべい」を食べたがったので、「ご飯を食べてから」と言った。夕食時に、しっかりご飯を食べなったので。そしたら「おにぎり食べる」と言うので、おにぎりを作ってあげた。「ふりかけおにぎり」にしようとしたら、夫が自分も食べたいと言い「塩おにぎりにして」と言うので、大きいのと小さいのを2個作って夫に渡した。そしたら、夫は食べたけど、ジュウちゃんは海苔だけ食べて、おにぎりは食べなかった。それでも「せんべい、せんべい」と言うので「おにぎりが先」と言い、洗濯物を干した。そしたらジュウちゃんが、おにぎりを持って食べ遊びを始めた。手についたご飯粒を壁にベトーってつけたりして。最初は軽く叱っていたけど、段々イライラしてついに本気で怒った私。ジュウちゃんの面倒を見ないでテレビに釘付けの夫に対してのイライラも激怒の原因だった。その後、また「せんべい、せんべい」と言って洗濯物を干す私にまとわりつくので、うるさく思いお皿に「ベビースターラーメン」を入れて渡した。夫も一緒に食べていたので、面倒を見てくれると思い込み、洗濯干しの続きをした。そしたら、またウロウロ歩きながら食べ遊びをしたので、私はプチンとキレ、また叱った。叱られても、笑ってふざけているジュウちゃん。そんな光景を見た夫が、ジュウちゃんを寝室に連れて行き、腕を持って「もう、せんべいダメ」と言った。ジュウちゃんは、リビングに行って続きを食べたくて泣き出し、その泣き声が、洗濯物を干していたベランダの私の所まで聞こえてきた。「虐待と思われたら嫌だなあ」と思いながら洗濯を干し終えて、様子を見に寝室に行く。そして、しゃくりあげながら泣くジュウちゃんを宥める。夫が「もう、今日はお菓子あげないで、歯を磨いた方がいいよ」と言うので、そうした。もし、わたし1人だったら、泣くのを宥めて、ちゃんと座って食べようと言い聞かせ、納得したら続きを食べさせただろう。でも、今回は、食べさせなくて正解だったように思う。が、私の怒りの原因はジュウちゃんだけではなかった。夫にもある。自分だけ食べないで、ちゃんと食べさせる努力と工夫をして欲しかった。それから、疲れていた自分にもイライラしていた。ジュウちゃんは今だに「座ってキチンと食べる」が出来ない。親の責任というか怠慢だ。今日は、その事をつくづく反省した。結果的にジュウちゃんが叱られる事になるのだ。ジュウちゃんは、歯を磨く頃にはいつも通りになり、夫に対してもすぐにいつも通りベタベタし始めた。こういう時の切り替えが早いってイイナアと思った。私だったら、いつまでも根に持ちそう。後から、怒られた原因をジュウちゃんに話した時「かーか、こない」と行った。私がなかなか助け舟を出しに行かなかった事を言いたかったようだ。


36

午前中3人で大型スーパーへ買い物に行く。お昼は軽食のコーナーでラーメンやチャーハンなどを食べる。ここでもやっぱりジュウちゃんが落ち着いて食べなかったので、昨日の事も含めて反省し、きちんと座って食べる事を身に付けさせる様に努力しようと思った。『ちゃんと食べない事』の理由の1つには『お腹が空いていない』があると思う。少食なので「おやつ」をあげるとそれで満たされてしまうみたいだ。「おやつ」…いらない食事(?)だけど、本人は一番好き。

ここ数ヶ月間憂鬱に思っている事は、「食事」と「歯磨き」と「寝かし付け」。「寝かし付け」なんて一年くらい前から。最近は、諦めて「寝かし付け」る努力はあまりしていないけれど、それでも寝るまで付き合わされるので「早く寝てくれ~」とほぼ毎日思っている。


37

体操教室3回目。降水確率が高かったのでバスで行く。今回は一度もダッコをせがまず、前回よりもダンスや体操が出来た。でも、説明とかお話を聞く時はウロウロしていた。全体的に、ダッコの子や勝手な行動をとる子が少なくなった様な気がする。皆慣れてきたみたい。例の気になる親子は今日は欠席。

終わってから、電車に乗って「100人の写真家がみたアフリカの一日展」と言う写真展を見に行く。アフリカ国内は広いから、いろんな土地でいろんな事が起きていて、いろんな写真があった。ジュウちゃんは予防接種を受けている子供の写真が気になった様で、何度も見たがった


38

昨夜からの雨がまだ続いていた。ゴミ収集車を見に行った時、同じマンションに住むM君親子もいたので、「後で遊びにこない?」とお誘いをした。しばらくしてM君親子が来て、お昼をはさんで3時間程一緒に遊ぶ。2才2ヶ月児と1才7ヶ月児がオモチャ箱の前で肩を組んでいる姿は可愛らしかった。食事の時は、子供用の小さいテーブルとイスを使って一緒に食べていた。食欲旺盛のM君の影響か、ジュウちゃんはいつもより沢山食べ、ちゃんと座って食べるM君を見ながら、いつもよりは落ち着いて食べていた。夜も、子供用の小さいテーブルとイスで、私と向かい合わせで食べた。お昼寝の後おやつをあげなかった事もあってか、まあ、いつもよりはしっかり食べていた。

憂鬱の原因の「歯磨き」の事だけど、数日前から歯を磨く時に、ジュウちゃんが溺愛している「うさぎ」と「くま」の縫いぐるみに、見ていてもらう事にした。そしたら、すごくおとなしく歯を磨かせるようになった。そして、ジュウちゃんの歯磨きが終わったら、「うさぎ」と「くま」の歯も磨いた。ジュウちゃんは、歯を磨く時「うさぎちゃん、くまちゃん、まっててね」「見ててね」などと語りかけ、お世話したりして、楽しい様だ。いつまで続くか解らないけれど、私も歯磨きを楽しく思えるようになった。

夜、9時30分に寝室に行き、(やっと)ジュウちゃんが眠ってから時計を見たら11時30分だった。あまりにも時間が経っていたので、一瞬目を疑った程。


39

井の頭自然文化園に行く。今回は「ジュウちゃんと一緒だと自由が効かない」という事がとても身に沁みた。これも成長のうちなんだろうけど。「子供が生まれたら3年間は自分の事は諦めよう」と心に硬く誓ったはずだけど、どうしても自分中心に動きたくなる時はある。今日がソレだった。象のはな子さんがお客さんの方にグーンと近付いてきたので「シャッターチャンス!」と思って駆け寄りたかったんだけど、ジュウちゃんが違う方向に行ってしまった。それで、初心を思い起こし「諦め、諦め」と自分に言い聞かせ、諦めた。ふう・・・・。


40

朝、いつもは8時には起こす様にしているんだけど「昨日の疲れかな?」と思い、しばらくほおっておいた。それで8時55分起床。

今日は、買い物と散歩の一日だった。最近は、外出や散歩の途中「まだ、お家帰らない」と言うようになってきた。お外が楽しくなってきたんだなあ。

今日は昼寝をしなかったので早めに寝かせようと思い、雑事を終わらせ「さあ寝よう」と思った時、また足を噛まれた。痛かった。それで、「病院行って来る」と行ってジュウちゃんを置いて一瞬外に出た。ドアの向こう側で泣き叫ぶジュウちゃん。30秒くらいして家に入る。そして「寝る前の本とお話はナシ。もう寝なさい」と言い寝室に連れて行き、寝たふりをした私。2度、お水を欲しがってあげたが、本人も諦めたのか、黙って横になった。溺愛しているクマに何か話しかけていたが、直ぐに眠った。8時55分だった。噛まれた事に逆上して「寝る前の本とお話はナシ」にした事や、スキンシップをしなかった事、良かったのか悪かったのか…悩む。でも、気持ち的にはしなくて良かった。たまにはこういう事もあるって事をジュウちゃんにも学んでもらわないと。まだまだ先は長いから。体当たりの育児だ。誰かに聞いてもらいたくて、夫に電話して話す。笑っていた。



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