【朗読台本】人生2週目、黒歴史を消し去ろうと思ったのに黒歴史の方がこっちに来ました
空花 星潔-そらはな せいけつ-
第1話 黒歴死
N……ただのナレーション
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N
「彼がそれに気づいたのは、さっきまで丁寧に摘んでいたはずの花が、無惨な姿で足元で散らばっていた時の事だった」
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御影
「ゔぁ゛ッ! 切実に死にたい!」
期輝
「どうした
N
「
御影
「俺さ、名前かっこいいじゃん」
期輝
「うん、そだね」
N
「友人、
2人ともまだ1期生の19歳なため、酒は飲めない。せめて雰囲気だけでも、と缶ジュースを購入したのだ」
御影
「俺、主に名前が原因で厨二病こじらせてた時期あるんだよ」
期輝
「有りそう」
N
「
御影
「俺ね! 中学の時にとあるお嬢様の影武者って設定で生きてたの! 御影だけに!
そんでさ! 髪伸ばしてさ、ワタクシ……あっ、俺は、みたいな感じで普段は影武者やってるアピールしてみたりさ!
お嬢様は最高位の能力者だから、俺も同じくらい能力が使えるみたいな雰囲気出してさ!
謎に多重人格アピールも忘れずにやってさ!」
期輝
「影武者なのに普通に学校行ってんのウケる」
御影
「うるせぇ! 当時そんなに体強くなくて病欠多かったから休みの理由にカッコつけたかったんだよ!」
期輝
「ゲラ」
N
「御影がベシバシと床を殴っていたら、下階から天井をドンされた」
御影
「普通さ、こういうのって、痛々しいから周りから人が消えてってさ、いじめられたりとかしてさ、それで現実を思い知って高校入る頃には落ち着くもんじゃん!
そうじゃなくても、辞め時あるじゃん!
でもさ! 俺の厨二的設定に憧れる友達が居てさ!
あと母親が厨二心トキメかせるラノベ作家なのもあってさ!
なんか、高校入っても引くに引けなくて!!」
N
「ドンドンと天井、つまりこちら側からすれば床を叩かれる」
御影
「高2ン時に入院含めて1ヶ月休んだ時に俺がお前にお嬢の話をした事が上にバレた、酷い折檻から逃げて来たんだ、これからは普通の人として生きるよ。って言ってから厨二病卒業できたけどさ!
黒歴史期間が長すぎる!!!」
期輝
「最後の最後まで厨二病のプライド捨ててなくて草」
御影
「笑ってんじゃねぇ〜!!」
N
「ドンッと強く床を殴る。
倍ほどの力で床が殴り返される」
期輝
「……ところで
N
「ドンドンと鳴らされる床を見つめながら、
期輝
「僕の家、1階なんだよな」
N
「期輝のその言葉を最期に、御影の意識は途切れ、この世とサヨナラしたはずだった。
——という事に彼が気づいたのは、さっきまで丁寧に摘んでいたはずの花が、無惨な姿で足元で散らばっていた時の事だった」
御影
「嘘……俺、多重人格になってる——!?」
N
「
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