第32話 クズは幸福の昼休みへ②
黒水と茉奈は屋上の扉の前の階段に座り、一緒に昼飯を食べることになった。
「黒水くん、はい!サンドイッチだよ!お口に合うといいんだけど……」
「うわっ、うまそおおおお!絶対お口に合います!」
今の黒水なら、具が砂だとしても喜んで食べると思うが……。
茉奈のつくったサンドイッチはハムとチーズ、ツナマヨ、タマゴといった具のものが弁当箱に敷き詰められていた。
手作りっぽい感じが醸し出されていてとても感慨深い。
「黒水くん、なんで泣いているの?」
「だって!俺、牢獄で冷たい里芋しか食べられない人生だと思ってたから!」
「里芋?」
「とにがぐっ!いだだぎまづっ!」
そして、黒水は茉奈のつくったサンドイッチをものの十秒で平らげるのだった。
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