第171話 吸血鬼みたいに口づけして(陽菜視点)
ショーリ ショーリ
今度は反対を向いてもらって右の腋を剃る。さっきので要領が分かったので同じようにショリショリしていく。
恭介くんはさっきと逆で左の手で右の乳首を隠して腕の部分で左の乳首を隠している。
恭介くんの顔は真っ赤になっているし、腰にかけてるタオルが下から押し上げられちゃって凄いことになってるけど絶対にそこに触れちゃ(言葉でも物理でも)ダメなんだよねと思いながら、チラチラ見てしまう。
うう、おちんちんってあんなに大きくなるんだ。恭ちゃんのちっちゃいのしか見たことなかったから比較しちゃダメと思いつつも気になってしまう。
カミソリで剃りながらもっと皮を引っ張ろうって思ってクイッってした瞬間、こしょぐったいところに指が当たっちゃったのかおちんちんがひときわ大きくビクンって動いた。
私はその動きに気を取られてしまってカミソリを刃の方向に少し引いてしまったらしい。
ツプッ……
恭介くんの
慌ててシェービングフォームをシャワーで洗い流す。薬剤が染みたら良くない気がするし。
「イっ……染みるっ」
「ご、ゴメン。最後の最後で」
本当に右の腋もせっかくつるつるになったのにその瞬間のことだった。シャワーを止めて傷口を見るとまた血が垂れてくる。
カプッ ちゅうぅっ……
思わず恭介くんのわきに吸血鬼みたいに口づけして血を吸うようにしてしまう。
「ちょ、陽菜!?」
恭介くんが慌てている。ちょっと待っててね。
ちゅぅっ……れろれろっ
口の中に血の味がするから傷口を舐める。小さい頃にけがをした私の指を恭ちゃんが咥えてくれたことを思い出す。
一生懸命ペロペロしていると血の味があんまりしなくなった。恭介くんが真っ赤な顔をして口を押さえてビクンビクンしている。
ちゅぱっ
最後にめいいっぱい吸ってから唇を離すと怪我をしたところにちょっと赤い跡がついていた。血はあんまりでなくなっている。
「陽菜、ダメだろ。変なのもの吸ったら」恭介くんにグイッと顔を両手で挟むように掴まれる。あ~んって言われて両方の親指で口を開けられて覗きこまれるけど血は飲み込んじゃってるし、腋はしっかり洗った後だからばい菌とかの心配もないと思う。恭介くんは免疫抑制剤を飲んでる私を心配してくれてるのだ。口の中を覗き込まれて恥ずかしいけど我慢する。
恭介くんがシャワーを水にして私の口を洗おうとしている。大人しく口の中に水を含んでくちゅくちゅってして、排水溝にぺってした。
シャワーで水を飲まされたから着ていたTシャツまでびしょびしょになっちゃった。
着替えておいて良かったなと思いながら慌てて浴室を出て救急箱を取りにいって恭介くんの怪我に絆創膏を貼ってあげた。
これで大丈夫だよね。
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