第87話 無意識に勃起してしまっていた
テスト期間に突入してあっという間に4日が過ぎた。初日二日目と危なげなく試験をこなして、4日目の今日は英語と社会だった。
俺は英語に関してはある程度自信があるが、
明日でテストも最終日、明日の放課後から部活解禁で光画部でさんご先輩と約束していたカメラの指導があるからちょっと楽しみ。
と、その前に明日の数学と理科のテスト勉強をしておこう。
「おつおつ……恭っち~、恭っちって数学の範囲でやってる確率って理解できてる? あーし、確率全然ダメだわ。
委員長が作ってくれたアンチョコ見ても何がどうなってるのか全然わかんないし、良かったらあーしに確率の所を教えてくんない? お礼するからさ」
藤岡が俺の机の前に立つと手を合わせながら言ってくる。
今日は委員長はテスト期間中にもかかわらず緊急の委員会があって、陽菜は月に一度の通院で病院へ、
あんなに細くて小さいのになぜ大食いチャレンジを達成できるのかが不思議なくらいだ。
とまあそんなわけでいつものメンツがいなかったから俺と藤岡で勉強することにしたわけだが「え、場所なんて光画部の部室でいいっしょ?」と言われて初めて藤岡が俺と同じ(と言っても俺の感覚としては入部したばかりみたいなものだが)光画部員であると知ることになった。
「鍵はあーしが職員室に借りに行ってくるから恭っちは飲み物でも買ってきてよ」と言われて自販機経由で旧校舎に移動して光画部部室の前につくと丁度藤岡も部室の方に歩いてくるところだった。
「恭っちおまたせ~。鍵借りてきたから」
言いながら藤岡は鍵穴に鍵を差し込みまわして開けている。実は鍵の借り方など知らなかったのでしっかり覚えて次から自分でも借りられるようにしよう。
ちなみに光画部の部室は職員室のキーボックスだが、水泳部の更衣室(プールには更衣室経由で入れる)の鍵は体育教官室なので元の世界でも文化部の鍵の借り方は知らなかった。
「じゃあ早速教えて貰っていい? さっきも言ったけどあ~しは確率て何の意味があるのか、なんで勉強するのかさっぱり分かんないんだよね。意味あんのこれ?」
藤岡が聞いてくるからとりあえず確率が分かればソシャゲでガチャを引くかどうか判断できるようになると伝えると目からうろこを落として納得していた。
すっかりヤル気になった藤岡(ガチャが当たりやすくなると思っているのだろうか?)が部室の長机の俺の隣に席を近づけてきて俺のノートを覗き込むようにして質問してくる。
近い近い……ギャルだから? それとも相変わらず藤岡に遠慮がないから?バグったみたいな距離感で体を摺り寄せてくる。
フワフワのセットをした茶髪が俺の鼻先をくすぐるし、なんだかすごくいい匂いがする。シャンプー、それともコロンとか香水?
質問して腕を伸ばしてきたり、体を押し付けてくるたびにそこそこ柔らかいスタイルのいいメリハリボディが俺の二の腕なんかに触れてどうしても意識してしまう。
そもそも藤岡はギャルメイクだけど顔は整ってるし、元の世界の黒ギャルのヒナで慣れてるせいで俺にとってはギャルメイクもストライクゾーン、もっとももうちょっと薄目のメイクが……そうちょうどさちえさんがしていたギャル陽菜メイクくらいがちょうどいいんだけど。
そんなことを考えて集中できないでいると気付いたら藤岡がじっと俺の顔を見上げていた。
と、藤岡の顔に気を取られているといきなりぎゅぅっと股間を掴まれる!? えっ? 俺勃起しちゃってた?
無意識に勃起してしまっていた俺の獣のヤリを握りながら藤岡が言った?
「ひょっとしてこの部室であーしとエッチして筆おろししてあげた時のことを思い出して興奮しちゃった? またしたくなっちゃったの?」
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