第30話 母親がなでなでしてくる(陽菜回想)
ドタドタドタドタ
アルバムを掴むと階段を転げ落ちそうな勢いで降りる。
「お母さん、これ見て!」
アルバムを開いて恭ちゃんのおちんちんをお母さんに見せる。今の自分が振り返ると当時の私の行動は痴女(痴女子?)そのものだった。
「あらあら、恭介くんのおちんちんね。ずっと独り占めしてお母さんには絶対見せないって言っていたのに
ちょっと嬉しそうに話すお母さん。おちんちんの写真だよ? なんで娘のコイバナを聞いてる母親の表情でほほえましい顔してるの?
「お、お、お、おちんちん」
真っ赤な顔でそれだけ言う自分も大概だった。
母親がなでなでしてくる。なにこれなにこれ?
「ち、違うの……日記を探してたらおちんちんの写真が出てきて」
焦れば焦るほど自分が何を言っているのか分からなくなる。心を落ち着けようと思って深呼吸する。
「最近は撮らせて貰えてないのね。大丈夫。陽菜ちゃんが心を込めてお願いしたら恭介くんも折れちゃうから」
ページをめくりめくりして恭ちゃんのおちんちんの写真に釘付けになりながらお母さんが言うが
「大丈夫よ、お母さんもお父さんの
どどどどどうしてこうなった~~~!? ……自分の両親のそんな話は聞きたくなかった~
そんな風にして私は私が今まで生きてきた世界と常識が違う世界で生きていくようになったことを理解した。理解したくなかったけど。
多々良くんのおちんちんの写真を撮りまくっていた小学生の頃の私は友達の岩清水しずくちゃん達から「エロ師匠」と呼ばれて一目置かれていたらしい。
病院を退院してからは中学校で皆の話す
本当にどうしてこうなった……
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6/3,4は1日5話特別公開
6,9,12,15,18時の1日5話更新となります
これにて6/3の5話更新は終了です。次回更新は明日朝6時となります。
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