前のエピソード――「貴社の記者は汽車で帰社した」

　世界の共通言語は英語です。どうしてそうなったかというと、植民地の歴史もそうですが、

「英語を覚えれば金儲けができる」

　が早いです。

　産業革命では世界中の富がロンドンに集まり、「資本論」を書いたドイツ人のマルクスはロンドンにいました。

　そして第一次世界大戦で、アメリカは国土を失うことなく武器をせっせと生産したので世界一のお金持ちになりました。

　華麗なるギャツビーの世界です。

　で、第二次世界大戦も勝利国になり、「劣等民族である日本人を改造してやる。二度と白人様に逆らえないようにしてやる」と息巻いていました。

　で、語学力調査をしたら「英米よりも識字率が高い」と結果が出て、米国の言語学者は「変えない方がいい」と結論が出たそうです。

　そんなせいか「日本人の英語力が低いのはGHQの政策だー」な話がチラホラ。英語力が低いのは、日本国内だけでも十分商機があり、冷戦で西側資本が入りやすかったので英語が得意な人が英語を覚えてくれれば、十分商売になったのです。

　そして日本の漫画は世界中の人を夢中にさせています。日本語の表記音を母国語に訳すのが難しく、「これはどういう意味なんだ？」てな話がよくあるそうです。

　逆に日本人は、外国語を日本語化するのが得意です。「和製英語」てな言葉があるぐらいですし。パソコンのOSを日本語化するプロジェクトがあったらしいですが（たしかNEC）、今ではWindows、Chrome、Macが三教です。Linuxとかありますが、はたして表現豊かな日本語による「日本語OS」ができる日は来るんですかね？

　対話系AIの進歩が大変楽しみなのが、「日本語」だと私は思っています。