第6話 -武器屋-

「さぁ!武器を買おう!」

 お金が一気に溜まった僕は武器を買いに向かおうとする。

「えーとマップを開いてー、んーーと、どこだ?」

 わからない。

 マップ広すぎだし、鍛冶師とかプレイヤーも店で売れるっぽいからどこが良いんだか……

「おい坊主。立ち止まってどうした。」

「!?」

 声をかけられた。

 咄嗟に振り向く。

 そこには大男がいた。

 めっちゃ強そうな鎧に背中には強そうな盾と剣。

 それらは全て青系統の色で統一されている。

「あ、あの。えーと」

 無理無理無理無理。

 こんな怖そうな人と話すとかマジ無理。

「お前、初心者か」

 !!!!

 マジか。

 いやまぁ?武器とか持ってないですし?わかって当然というか?

 でも話すことは難しくて、僕はコクコクコクコクと、首を縦に振るだけだった。



「いやぁぁ。あの人めっちゃ良い人だったな。」

 商店街に向かいながら呟く。

 あの人はいろんなことを教えてくれた。

 商店街で基本的なプレイヤーは出店をしていること。

 その中にはしっかりした店をもつ人がいて、そこは基本的に生産職であること。

 そしておすすめの店も教えてくれた。

 ほんとありがたい。

 そういや、予算を教えた時めっちょびっくりしてたっけな。


「商店街到着!!」

 また立ち止まる。

 すごい。

 いろんな店がある。

 武器屋、防具屋、薬屋、雑貨屋などなど。

 とりあえず、武器屋に向かおうか。

 あの大男さんに教えてもらった武器屋に向かう。


「あ」

 武器屋に向かう途中肩をぶつけた。

「あぁ?誰だよ俺様の肩にぶつかったやつ。」

 やべ

「すみむせん!」

 噛んだ。

 終わった。

「はぁぁ……何だ初心者の雑魚かよ。」

 なんだこいつ腹立つ。

「どっかいっとけ」

 すっげー腹立つけど僕にはどうしようもないので逃げるように武器屋に向かう。


「あ、あのー」

 扉を開ける。

 応答がない。

 とりあえず入ってみよう。

 中には武器がずらっと並んでいた。

 すごいかっこいい。

 まぁ僕だって男の子だもん。

 かっこいいものは好きだよ。

 ただ、剣の下に視線をずらすと、

「高っ!?」

 そこには数10万マヌーする剣があった。

 これは見なかったことにして、他のところを見る。

 そこには数千マヌーのものがいくつもあったので「ふぅ」と安心した。

「多分力のない僕が重い剣を持っても鎧を着ても意味ないだろうし、盗賊とかが使う短剣が欲しいな」

 と見ていると、あった。

 値段9500マヌー。

 種類は短剣で、ダメージ+100である。

 これしかない!

 と受付に持っていく。

 そこにはこっちを凝視する、人がいた。

「お前……それ買えるのか?」

 そう言われたので僕は、自信満々に9500マヌー支払った。

「これでも無理ですか?」

「あ、いや足りる。悪かったな。初心者だと思って威嚇して。窃盗でもするのかと思ったんだよ。」

 優しそうな人だ。

「このゲームそういうの無理じゃないですか。」

 このゲームはルール違反にかなり厳しい。

「いやぁ、たまにいるんだよ。それを知らずに盗もうとする初心者のバカが。」

 あぁーと納得する。

「とりあえず、ありがとうございました!」

 と出ていく。

 かなり良い買い物ができた。

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