第46話 変わった理人


「おはよう!」


「おは…よう…理人…」


毛布の中で理人におはようの挨拶をした…ううっこれ本当に理人なの?


今迄もカッコ良いと思っていたけど…これはカッコ良すぎる。


大人になったというか…なんというか妙に色っぽい。


私は理人を愛している…そういう自信があった。


だけど、今の私の理人への思いは、それすら超える程『愛おしい』


どうしようもない程…ただただ愛おしい。


私はどうなっちゃったんだろう…


前にそのした時よりも…昨日恐怖を忘れる為に抱いて貰った時よりも鼓動が…ドキドキが止まらない。


体から汗が出てきて…頭の中が理人一色でピンクに染まっていく。


「どうかしたのか?息が凄く荒いけど…大丈夫?」


「ハァハァ…理人ごめんね…」


この衝動はどうしても止まらない…


私は…毛布の中に潜り込んで理人の下半身に顔を埋めた。


◆◆◆


まるで、狂ったようにミウに求め続けられ…多分3日間位やりっぱなしだった。


食事も満足に取らず、ただ水だけ飲んで後はただ行為にふける。


しかも、俺が何かするのではなく、ミウがまるで俺を貪るように淫靡に求めてくる。


今迄も凄いと思っていたが…これは凄すぎる。


ミウは流石に疲れたのか俺の横で横たわっているが…その目は俺を見つめながら手を俺の下半身から離そうとしない。


「一体どうしたんだ?」


「理人はミウのものだもん…だけど、こうでもしないと理人がいなくなっちゃう…ううん、そんな事無いのに…何故か遠くに行っちゃう気がしたの…ごめんね…」


「いや、凄く気持ち良かったから、謝られても困るし…寧ろありがとうって言いたい位なんだけど…」


「ううっ…お礼を言われるとミウも困っちゃうよ…恥ずかしいから」


「恥ずかしい?! さっき迄馬乗りになって貪っていた癖に…」


「冷静になると、凄く恥ずかしい…だから言わないでよ」


「なんで?! 今夜も期待しているんだけど?」


「…本当に…理人のエッチ」


「はははっそうだね」


ミウの方が…それは言わない方が良いよな。


◆◆◆


どうやら王都での戦いは終わったようだ…結果は…


魔族の勝利のようだ。


しかも、被害は殆どないような気がする。


急激にレベルが上がり『破壊神』になったせいか『気』が読める様になった。


王都から此方に向かっておびただしい数の気が向かって来ている。


多分、魔族だ。


「魔族が此方に来ているようだ」


「理人…逃げよう!」


「大丈夫!ミウは俺が守るから…ホーリーエリア」


「理人…」


「ミウ、今結界を貼ったから、そこから出ない限り安全だからね」


まさに見た目はバリアだ…


しかも、中から外は見えないようにした。


これから俺がする事は残酷な事だから。ミウに見せたくないからな。

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