第二百四話 神の力

「私の邪魔をするものは、何者であっても消し去る! 王位魔法オウイマホウ! 光槍ホーリーランス!」


ピカーンッ!

シュンッ!シュンッ!シュンッ!

光で作られた大きな槍が投射される。


「全員散開!出し惜しみはなしだ!」


スサッ!

全員散り散りに走り出す。


「弱者が何人集まろうが!」

「じゃあ、俺たちに勝ってみろよ!最強の神様よ! 狼派一式ロウハイッシキ! 迅狼ジンロウ!」

「セラ達人間の力、その身で感じなさい! 雷充填ライトニングチャージ! 希狼派三式キロウハサンシキ! 雷狼ライロウ!」


シュンッ!

ジャギンッ!ジャギンッ!


アギト!」


二匹の狼の攻撃が、オーディンを襲う。


「ふんっ、そんな攻撃でーー。」

「私たちも忘れないでください! 風槍ウインドランス! 展開! 鷹派五式オウハゴシキ! 翼撃ヨクゲキ!」

「いきます! 開け! 水面ウォーターサーフェイス! 鮫派八式コウハハチシキ! 水刃牙スイジンガ!」


ヒュンッ!ヒュンッ!

ピシャンッ!ピシャンッ!

風と水の斬撃が迫る。


「ナイスだ!」


シュンッ!

スノウとセラが離れた瞬間に斬撃が直撃。


「ちぃ、こざかしい!」


シュンッ!シュンッ!

光の槍がヒメノとユキナに射出される。


「やらせないよ! 来たれ!ヒカリよ! 戦騎術センキジュツ! ロク! 反射光リフレクター!」


バギーンッ!

光の盾でセドリックが弾き飛ばす。


「背中ガラ空き! 虎派八式コハハチシキ! 虎牙剛斬コガゴウザン!」


シュンッ!

ガギーンッ!

リサの重い一撃がオーディンの頭を狙う。



しかし、その攻撃はオーディンまで届かない。


「光の壁、魔法か!」

「その通りよ、まずはお前から死ぬか、虎の娘!」

「そんなわけないでしょ!」


ピキーンッ!

リサとヒメノが感覚共有シンクロを発動。


ズサッ!

オーディンの頭上に影が生まれる。


「なぬ?」

「一人じゃ貫けないなら、二人でどうです! 火槍ファイアランス! 展開! 鷹派十式オウハジュウシキ! 紅月コウゲツ!」


ボォォ!

ガゴーンッ!

炎を纏ったかかと落としが追撃する。



パキッ。

少し魔法の壁にヒビを入れた。


「舐めるなよ、人間!」


バフーンッ!

衝撃波を体の周りに発動させ、二人を弾く。


「さすがに硬いか。」

「なら、動きを止める! 氷付与アイスエンチャント! 狼派九式ロウハキュウシキ! 狼燭ロウソク!」


バキキキッ!

氷柱がオーディンの足元から生まれ、足を凍らせる。


「こんな芸当まで、ホープめーー。」

「止まってたら危険だよ! 雷充填ライトニングチャージ! 希狼派十式キロウハジュウシキ! 雷刃剣ライジンケン!」

「そこでお休みなさい! 火蛇レッドスネーク! ご飯よ! 虎派九式コハキュウシキ! 蛇虎炎帝ジャッコエンテイ!」


ビリリッ!ボォォ!

ガギーンッ!

炎と雷の攻撃が重なる。


轟焔クリムゾン!」


バゴーンッ!

オーディンを爆発が巻き込む。


「少しはダメージ入ったかな?」

「……いいえ、セドリックさん。まだまだあのバリアを割れてないみたいです。」


シューッ。

煙が消えると、まだ無傷のオーディンが。


「流石に強くなったな、私の人形達。だが、所詮は人間という名の人形、神には到底及ばぬ!」


バゴーンッ!

さらにオーディンは力を発現させる。


「失せよ! 王位魔法オウイマホウ! 無数投下ミリオンレイン


ヒュンッ!ヒュンッ!ヒュンッ!

天井から無数の光の弾丸が降り注ぐ。


「ちっ、みんなセラのところに!」

「おう!」


ガギーンッ!ガギーンッ!ガギーンッ!

五人はセラの元に光を弾きながら集まる。


「いくよ! 雷充填ライトニングチャージ! 希狼派五式キロウハゴシキ! 破雷バラ!」


バリリリリッ!

頭上に雷を薔薇のように発生させ、光の弾丸を弾く。


「ふんっ、それがいつまでもつかな!」

「うぐっ、確かにちょっときついな。」

「なら、ここをぶち抜く!」


ピキーンッ!

スノウとヒメノが感覚共有シンクロを発動。


「任せてください! 風槍ウインドランス! 展開! 鷹派八式オウハハチシキ! 竜巻タツマキ!」


ブォォ!!

竜巻をオーディン目掛け放つ。


そう、オーディンまでの光の雨が弾かれ道ができた。


氷付与アイスエンチャント! 狼派十式ロウハジュッシキ! 氷山一角ヒョウザンノイッカク!」

「なら、僕のと一緒にどうだい! 集まれ!ヒカリよ! 戦騎術センキジュツ! ! 光進双烈斬コウシンソウレツザン!」


グルンッ!

シュイーンッ!

スノウのドリルのような回転攻撃に、セドリックの光の力が上乗せされ突撃する。


「ふんっ、そんなもので!」


ブンッ!

ガギーンッ!

オーディンの杖とスノウがぶつかり合う。


「はぁぁぁ!!!!!」

感覚共有シンクロとは、本当に厄介だ!」

「辛いだろ、てめえが見下してる人間の力だぜ!」


バギーンッ!

オーディンの持つ杖が砕かれる。


その衝撃でオーディンは体制を崩す。


「くっ、だが!目の前にいるお前だけはーー。」

「そんなこと、させると思いますか! 開け! 水面ウォーターサーフェイス! 鮫派終式コウハシュウシキ! 鮫狂詩曲シャークラプソディ!」


ブワンッ!

ジャギンッ!ジャギンッ!

水で作られた槍も合わせて二本の槍がオーディンの背後を突き刺す。


パリンッ!

ついに、オーディンを守るバリアが割れた。


「こいつ!」

「まずは一撃です!」


ズシャン!

オーディンの右肩を槍が斬りつける。


「じゃまだ!!」


バゴーンッ!

再度、衝撃波で弾き飛ばす。


「さすがだな、ユキナ!」

「ありがとうございます!」


ポタッ、ポタッ。

オーディンは肩から血を流す。


「さあ、少し話すつもりになったか?」

「はっ!舐めるなと言ったはずだ!」


シュインッ!

一瞬にして傷が塞がり、元通りになる。


「え!?私がつけた傷が塞がれた?」

「おいおい、自動回復機能なんてチートすぎねえか?」

「神だからこそ許される芸当よ。さあ、そろそろギアを上げるか! 上限解放バースト! 開始オン!」


ドゴーンッ!

オーディンは力を解放する。


「ちっ、セラ達もやるしかないよね。」

「ああ、話し合うにしても、本気でやらなきゃこっちが消される。いくぞ、お前ら!」


シュイーンッ!

全員の力が溜まっていく。


共鳴突破クロスドライブ! 開始オン!」

上限解放バースト! 開始オン!」


さらに戦闘の激しさが増していった。

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