第22話 SNSは、実は毎日やってます。
ローブをゲットした翌日、俺はローブを着ながらダンジョンを探索している。
ダンジョンを探索しているうちに、このローブの性能が少しずつわかってきた。
このローブは、物理攻撃を防いでくれるようだ。実験で、スケルトンの弓矢や剣を防いでくれることが確認できた。まあ、フードを深くかぶっていたせいで、後ろからの攻撃に気づかなかっただけだけど。
その時は『斬られた!!』と思って焦った。だけど、これは不幸中の幸いとはまさにこの事なのだろう。そのおかげで、ローブの性能に気づける事が出来た。
このローブのおかげで、嫌いなワーウルフの攻撃を躱さずに簡単に倒すことができるようになった。
ワーウルフが長くて強靭な爪で切り裂こうとしてくるが、ローブを着ている左腕で受け止める事が出来る。本来生身だと、4等分に腕が斬られてしまう。ワーウルフは『グル!?』と驚いて離れようとするが、俺は右手に持っている魔剣ですぐさま首を切り落とし、倒すことが出来た。
「クックク....俺って最強...?」
と、勘違いしながら10階層のボス部屋に向かった。ボスを倒した時、精神をすり減らし疲れていたせいで、確認することが出来なかった、11階層に繋がる道を確認しに来た。
「おお〜あるじゃん」
確かめると、11階層に繋がる道を発見することが出来た。
まだ、探索が出来そうだが、昨日の疲れも残っている。なので、今日は確認をするだけで、引き返すことにした。
「しかし、このローブ。性能良すぎ。物理攻撃無効はチートすぎ。だけど、魔法はどうなんだろ?魔法も無効なんだろうか?」
そんな事を考えながら、畳の上に座りスマホをいじり始めた。
ダンジョンが庭に出来た時に始めたテニターをつぶやく事にした。
テニターとは、アカウントを作成すると短いメッセージを投稿できるSNSだ。
ユーザーは他のユーザーをフォローしたり、ダンジョンなどの情報をテニター上の投稿で共有し合うことができる。リアルタイムな情報共有やコミュニケーションに利用できるので、今ではギルドに所属している人ならほとんどの人がやっている。
『我はローブを手に入れたことにより、我の天敵だった、ワーウルフは敵ではない。』
毎日、今日合った出来事などを『我』口調で投稿している。
厨二病風の投稿をしながらダンジョンを攻略の報告などをブレッド・クロウと言う名前でやっている。
フォロー中120人・フォロワー13人と少ないながらも、毎日投稿している。
しかし、何故か俺が投稿した内容に毎日コメントをしてくれる人が居る。名前が、
『さすがです。クロウ様。これで、クロウ様は敵なしです。』
など、コメントをくれる。
もう、この人の為に毎日投稿しているようなところがある。
******
女性がベットに座り笑っている。
「ふっふふ....クロウ様...今日も最高です...あの時、私を助けてくれた時から大好きです。」
一人の女性が、ニヤっとした顔でスマホの画面を見ている。
「ああ、早くクロウ様の場所を特定して、クロウ様のギルドに入れてもらわないといけません...そのためには....クロウ様と同様の力を手に入れなくては...そのためには...クロウ様好みの服にしなくては....そのためには....手段を選びません!!」
何かを決心したのか、立ち上がった....
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