15:縁結びの神様

 告白します、私は実は縁結びの神なんです。

 私の神社に賽銭をいれると、私が夢に出て縁を結べるアドバイスを行うのです。

 きちんとアドバイスに従ってくれれば確実に縁が結べるのです。

 なにせ神ですので。

 しかし、今回の相談相手はなかなか相談を始めてもらえず困っています。

 まだ小学生ぐらいの男の子でしょうか、私のことを見て、目をそらしておろおろしてます。

 らちが明かないので、私は口を開きました。


「どうしたのかな?」

「えっと……」

「うん?」

「昔、あったときに惚れました! つきあってください!」

「……えぇ」


 初めていわれたことに面食らいました。

 なんでも前にアドバイスをもらいに来た時、私に惚れたらしいのです。

 それからもう一度あいたくて賽銭をいれたらしい。

 初めは困りましたが、よく考えると、別に縁結びの神様がつきあってはいけないという理由はありません。


「うーん……じゃあ、とりあえずつきあってみようか」

「いいの!?」

「うん。 ふっつかものですがよろしくお願いします」


 と、初めての挑戦をはじめてみるのでした。


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