9:体重計
僕の人生は終わってしまった。
「おら、さっさと人を食わせろ! お前が喧嘩してもいいぞ!」
ある日、天体観測をしているときに流れ星をみたのです。
そうしたら、流れ星が近くに落ちて、その直後に粘液でできた怪物に襲われました。
怪物は僕の身体に入ってきました。
なんでも、身体の外に出ると死んでしまうらしく、他の人に適応できるかわからないので居座ることにしたようです。
しかし、それとは別に生物の興奮してるときが食事になるらしく、はやく獲物を持ってこいと命令してくる。
「……ねぇ」
「なんだよ」
「興奮してる相手を襲う必要があるの? それとも僕が興奮してればいいのか?」
「お前が興奮してれば、そのままアドレナリンが俺の飯になるんだ! さぁ、誰彼構わず、喧嘩をうって食うんだ!」
「うーん、それなら……」
僕はいい考えが浮かびました。
†
「うめぇうめぇ……いいな、これ」
「うん、チョコレートって、昔は興奮剤としても使われてたからね」
アドレナリンが食事になると聞いて、僕には一つのアイディアが思い浮かんだ。
チョコレートなどの興奮する効果のものを食べれば喧嘩したりする必要はなくなる、と。
実際にアイディアは当たっていたようであれから怪物は大分大人しくなりました。
けれど、最近は別の悩みとして体重計に乗るのが怖くなってきました。
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