西さんちの息子たちへ

西しまこ

長男へ

「早く寝た」絶対嘘だと確信す!起こせどもどんなに起こせどぴくりともせず



「うるせえな!」なんて言ったあと、「ねえ今日の晩ごはん何?」けろりと言う君



信じない「勉強するね!」その言葉。騙され続け、十年を越す



「ねえお風呂、洗って沸かして」「うんいいよ」風呂当番は風呂好きの君



上の子は「早く大きくなってほしい」幼き君をぎゅっと抱きたい



「計算が好きなだけだと分かったよ。数学苦手。文系に行く」



くっついてずっといる時期過ぎにけり 見守ることしか出来ないね今は



変わらない。わたし気遣い「寝ていてよ。やっておくから」やさしき心根



ゲームする声が夜中に轟いて「イライラするよ!ムカつくあいつ!」



まあでもね。学校行って生きている。それだけでいいそれだけでいい


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