2024年5月8日『オッペンハイマー』『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』
GW終わっちゃいましたね……(つらぁ)
毎回連休はわけのわからないうちに終わってしまいます。
今年は大阪行ったあとは疲労で死んでました。
<現在、上映中>
『オッペンハイマー』
https://www.oppenheimermovie.jp/
ようやく観ました。観るのが遅くなった理由はいろいろあるんですけど、一番の理由はIMAXスクリーンのサイズの問題です。
IMAXのスクリーンサイズは、1.90:1(横長)と1.43:1(正方形に近い形)があり、ノーラン監督作品は1.43:1で撮られたシーンが多くて、対応している映画館へ行かないと作品のすべてを堪能できないようになっています。
いまこの1.43:1スクリーン(わかりやすくフルIMAXと私は呼んでますが)がある映画館は日本では、東京のグランドシネマサンシャイン池袋と大阪の109シネマズ大阪エキスポシティのみとなります。
といわけで、ノーランファンは全国からこの2館に集結するわけです。連日の大入り。
内容的に好きなノーラン作品だと、かなり気合を入れてチケット撮るのですが、内容が内容なだけに忙しかったこともあり、二の足を踏んでたら、IMAXシアターの上映をアニメやらゴジマイやらに取られまして(特にコナン)、一旦4月末に『オッペンハイマー』は上映終了してしまい……(´;ω;`)
落ち込んでいましたが、なんとGWに上映が復活しました!
大阪日帰りの翌日、疲労で死にそうな身体に鞭打って行ってきましたよ~!
正直、やっぱノーランは上手いんですよ。日本人からすれば不快のこの上ない内容なのに(日本に落とされた原爆を開発したマンハッタン計画が作品の大半を占める)、不快感をほぼ感じさせずに作られてます。
とはいえ、いざ開発に成功し実際に原爆を落とすに当たってのシーンやその後のトルーマン大統領(本作ではゲイリー・オールドマンが演じてて上手かったッス)のセリフなど、アウシュビッツのユダヤ人虐殺会議に近いものがあり、日本人である私が観るのは結構くるものがありましたね。
※『ヒトラーのための虐殺会議』という映画があり、それはナチスを批判する映画として皮肉なように作られてますが、本作では「アメリカの正義の鉄拳」という連合国側から見た歴史認識で描かれてます。
まぁ、ノーラン上手いんで、こういった歴史認識については一切「良いとも悪いとも言わない」姿勢で作ってるんで、そのあたりが戦争終結に際して不必要なほどの巨大火力をもって民間人を大量虐殺された側である日本人が観ても不快感が少ない作品になってる要因かとは思います。
それにどちらかというと、オッピーさんの人間性にスポットライトが当たってるので、「天才だけど、女にだらしがなく、神経質で尊大で嫌な奴だけど、分け隔てなくすべての知性を愛する魅力的な人物」という複雑な人格に災いしたエピソードを通して、彼の人となりや人生を描くのが主眼だったのでしょうし(タイトルも『オッペンハイマー』ですからね)、繰り返しになっちゃいますが、ノーランは上手いんすよ。マジ。
量子力学を否定し物理学会を追い出されたアインシュタインと
のちに水素爆弾の開発に異議を唱えて物理学会を追い出されたオッペンハイマー
の池の前での会話がなんとも言えません。
それはさておき、オッピーさんの下半身のゆらぎが凄かったですねぇ。
もう下半身の量子力学ですよ。
「下半身は既婚にして、未婚」な倫理観が量子力学で笑いましたね。
光は波で、粒子くらいのテンションで浮気とか不倫してましたw
性欲強めの天才秀才って、男女ともサイコパス傾向というか、共感力等に問題抱えてる、ぶっ飛んだ人多いってイメージあります(特に医者に多い)
ゼウスの火を盗みだした現代のプロメテウスことオッペンハイマーと評されていますが、確かに下半身オッパッピーなのはギリシャ神話的な人かもしれんw
次に、政治家のルイス・ストローズ役で、ロバート・ダウニー・Jr.(『アイアンマン』等)がアカデミー賞の助演男優賞を取りましたが、個人的にはちょい役のトルーマン大統領やってたゲイリー・オールドマンのが強烈でしたね。
二人とも政治家役めっちゃ上手かったですが。
ゾクッとくるくらいの世俗的(頭は良いがオッピーの愛する善なる知性的ではない)というか、世間知らずの天才であるオッペンハイマーとの対比が良かった。
ファイル共有ソフト「Winny」を開発した天才プログラマーである金子勇さんにも通じますが、みんな天才科学者ってピュアなんすよね。
ただただ「もっともっと、その先へ」って探究していって、圧倒的多数の凡人たちはその結果便利になった世の中を享受するだけ。
そして、一部の悪巧みの天才がそれを悪用して、仕方なく規制するという流れをどれだけ繰り返していることやら。
ところで、数学や物理は最終的に仏教的(特に密教)な考えに至るの面白いなぁと思っていて、いま人類はブッダの悟った世界を科学的に検証している段階なのかもしれないですね。
誕生からたった40万年で核分裂・核融合を制御するまでに至った「人間」という種は、いったいどこまで行けるのでしょうか。
観終わったあとで、広大な宇宙の真理に想いを馳せてしまう映画でございました。
<レンタル配信等>
『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』
インディ・ジョーンズの第一作目。
リバイバル上映してたのですが、劇場に行けなかったので、家で観てました。
何度観ても面白いんですよね~。
今回は研究もかねて、シーンごとに全部書き出しながら観てました。
普通に観てても全然面白いんですけど、ちゃんと観ると、かなり丁寧な伏線回収をしてて、スピルバーグ監督ってやっぱ天才だなって。
多くは全く語らないんですけど、ちゃんと伏線のシーンはワンカットなり全部残してて、疑問に思った奴だけが観返して「ああ、なるほど。あそこで、こうだったからか、こういう展開になるのか」って納得できるように作ってるんですよ。
難しいこと考えずに楽しみたい派も論理破綻ないストーリー展開を楽しみたい派も両方満足させる作り。やはり天才。
いま冒険アドベンチャー作品書きたくて勉強中なのですが、やっぱり本作は目指すべき頂点ですねぇ。
先週は2本しか観てないのに、オッピーさんについてアツく語ったら、長くなってしまったw
https://kakuyomu.jp/users/sasa_makoto_2022/news/16818093076949843676
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