第42話 僕は遅延する
僕は君より一歩遅い。歩くのも、食べるのも、話すのも。君はいつもイライラして僕をせかすけど、僕には僕のペースがある。「電車の遅延は1分だって謝るぞ」と君は怒る。でも譲れない。街を見たり、食事を味わったり、話をかみしめたり。それに、君のことをしっかり見ていたい。遅延込みで僕なのだ。
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