五行歌集

梶浦ラッと

その他

2023年文化祭のために

時間を曲げる

猛暑

君といる時間は

無窮

一生を延長


青空の遥か数センチ先

腕を伸ばせば

指先が触れた

夕陽の色彩が彫る

層雲の凹凸


子供のころの不思議の国へ

草木と小川の通り道

子供のころの小さな背丈

かがんでみたら

どぶ臭い


木漏れ日は深沈の趣

流るる小川の上なのに

今は私も君と寝よう

廉価ジュース片手に

乾杯


時間を走らせる

夕刻

君といる時間は

まあ

手をとって



・五行歌って?(五行歌の会公式ホームページ参考)

 五行歌とは、昭和372年に草壁焔太さんが創始した、比較的歴史の浅い詩の形です。そのルールは基本的に一つ、「五行の詩歌であること」です。それさえ守れば、五行歌は成立します。

 簡単でしょう?

 そう、簡単なのです。五行歌が五行なのは、古来から五行の詩が多いからだそうですが、それが効果をもたらしたか、いざ書いてみるとものの数分で完成します。

 しかし、その詠む容易さとは裏腹に奥が深いです。というのも、自分で字面やリズムを決めることが可能なので、より一層自分の表現したい情景を描くことができるのです。

 あなたも、今日帰ってから、文化祭のことを五行歌に表して見ては? 五行歌には写真とも日記とも違う良さがあります。

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