つゆあひに/くたびれしだるえだあをば/淑雨なごりの皐風ふけど

つゆあひに

くたびれしだるえだあをば

淑雨なごりの皐風ふけど


梅雨間に

草臥れ垂る枝青葉

しとめ名残のさはかぜ吹けど


未言

淑雨(しとめ)

辺りを冷やす雨。

初秋にしとしとと穏やかに降り、残暑を鎮める淑やかな雨。冬に刺すように冷えた息の根を仕留めるような雨。

寒気に呼ばれた雨は、女のように、淑やかに呪いのように。


皐風(さはかぜ)

湿り気を少し帯びた気持ちいい風。

特に梅雨前の日射し強くなる頃に、人の気持ちに潤いを与えるような風をいう。

水気を吸いこんだ山や沢、田の風は癒しをくれる。

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