とても素敵な文才ですね。
非常に楽しく、面白く読ませて頂きました。

実際、近年になってジェンダー論に関する主張が多くなり「個々の自由」の尊重が正解であるかのように語られがちですが（もちろん個々が自由に生きる事自体は大変素晴らしく重要な事ではありますが）、「男（女）らしく生きる」という規範に束縛されておらず、寧ろそれから喜びや幸福感を得られる人の存在を無視し出し始め、結果論として従来の立場がひとえに逆転しているだけという事実もありますよね……。

性別の区分のお陰で社会や生活が成り立つという有り難い側面もあるので、それは排除しては駄目だよな、と思わされました。

ジェンダーについて独自の観点から構築した思考と論考を、複雑で難解な学術論文などではなく、こうして詩的かつ軽快にサラサラと読めるような魅力的な文章と表現、そしてオムニバス形式スタイルで綴る事ができる作者様のハイセンスには脱帽ものです。