いたみ

空が低い

この空に

押しつぶされそうだ


黒い雲が

視界の隅で

私に近づいてこようとしている


空が黒い

心がそれに

染まっていきそうだ


鈍い痛みが

心の奥で

私を滅茶苦茶にしようとしている



空が光る

稲光が

瞳の中に

心の中に



黒い雲が落ちてくるようだ

雷は私を貫いてくれないだろうか

雨は私を溶かしてくれないだろうか


やがて雨は上がり

心の曇りだけが残る


空は青く

稲光の残像だけが残る


私はまだ

まだそこから歩けそうにない


黒い雲に

押しつぶされていればよかったのに

雨がすべてを

溶かしてくれたらよかったのに





曇天


残像


不安


後悔


懺悔


憐憫


自己愛


潜在


顕在


存在


本質


模倣


常識


主観


客観


想像


創造


虚構


空想


-------


物語のはじまり

本当はそこが

はじまりではないのかもしれない

物語のおわりは

本当はそこが

はじまりなのかもしれない



-------



リアルとバーチャル

そのボーダーライン


白と黒

曖昧な灰色の世界



-------



何を感じて何を信じるか

綴られる物語に

何を求めるのか


飲み込む言葉を水に流そう

溜め込む言葉を空に返そう




────2013年10月───

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