燃えさかりし恋のスパイシーカレー

 仕事で疲れて帰ってくる彼女にご飯を作ろう。

 辛いものは疲れを吹っ飛ばすという持論のもと僕はカレーを作ることにする。

 彼女、辛いの好きだしね。

 僕の作ったカレーを食べる彼女の姿を思い描いて、ちょっと頬が緩む。

 スパイスを加えてひと煮たち、隠し味に隠し切れないほどの愛を注ぎ込んで、さらにひと煮たち。

 完成!

 名付けて、『燃えさかりし恋のスパイシーカレー』!

 中ニ病センス全開すぎて羞恥心で悶え苦しみそうな名前だな。

 ガチャりと彼女が帰ってくる音。が聞こえた。

彼女を椅子に座らせ、『燃えさかりし恋のスパイシーカレー』を彼女の前に差し出す。

「中ニ病センス全開すぎて羞恥心で悶え苦しみそうな名前ね」

 そう呟くと彼女は僕を見て笑った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る