ゲームセンターにて
ある日の放課後。
「先輩来ましたね! ゲームセンター!」
舞い上がっている
「落ち着きなさい
上手な遊び方とは? と首を傾げる涼音に、涼香は得意げに胸を張る。
「私達高校生は基本お金が無いわ。だから遊ぶのは百円で一プレイのゲームではなくて、百円で最大十二回は遊べるメダルゲームで遊ぶのよ」
「おお! さすが先輩!」
「さっそく行くわよ」
さっそくメダル両替機の前にやってきた二人、まず涼香が受取口にカップを置いて百円玉をメダルに替える。カップの中にメダルが十二枚入ったのを確認すると、カップを取り出そうとして、受取口に引っ掛け、カップごと落としてしまった。
「ありゃ」
涼香は散乱したメダルを素知らぬ顔で拾い集めるが、両替機の下に入ってしまったのだろうか、拾ったメダルの数は十枚だけだった。
しかしこの程度で動じる涼香ではない。続いてメダルを両替しようとしている涼音を手で止める。
「私がこのメダルで涼音の分を稼いでみせるわ」
「えー、別にいらないですよ」
「先輩の厚意は有り難く受け取るものよ」
得意げに微笑む涼香に、涼音は仕方なく頷くことにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます