(二)-4

 その向かいに座っていたのは白石史郎といった。今年二九歳になる彼も捜査課の刑事だそうだが、同じ警視庁でも西新宿署ではなく羽田警察署に勤めているそうだ。大口と同期で友人同士であるため、この席に呼ばれてやってきたとのことだった。

 その手前、つまり美佳子の隣に座るのは、海老名礼治といった。彼も刑事で、西新宿署捜査課の刑事だという。礼儀正しい中肉中背で、どこか幼さの残る顔であったが、今年三〇歳とのことだった。

 そんな自己紹介を終えるタイミングでウーロン茶が運ばれてきて、美佳子たちはグラスをぶつけ合った。


(続く)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る