原稿用紙の裏で詠われた皮肉
◇作品束に保管された原稿用紙の裏に書かれた詩◇
◇比較的に新しく筆者も判明している◇
舞台でわらう一人
こっけいでわらい者
舞台で笑う、一人
いつもまぬけなわらい者
舞台で泣き笑う一人
みんなのひきたてやく
舞台で泣き笑う一人
いつも人には好かれない
仮面を被る一人
顔がくずれることがないように
仮面をかぶる一人
いつもむりしてもらってる
笑顔を作る一人
いつでもつらい
笑顔を作る一人
いつまでもむくわれない
明かりのない舞台のそでで
めそめそ泣いてりゃ きりがない
誰一人も、笑い者の顔など覚えてない。
明りのついた舞台の中で
にこにこ笑ってりゃ きりがない
誰一人も、泣き虫の気持など考えてない
サーカスなんてつらいもんだよ
めそめそにこにこ
いつでもそうしてなきゃならないからね。
ウソもホントもありゃしない
みぶりてぶり
いつでも言葉を話せないからね。
だから僕らは飛び出ℤ(読めない)さのさ
誰も気付かない舞台の中から
笑い者に泣き虫の顔なんて
誰も覚えてなんていりゃしないからね
ウソしかない笑みで笑わせるくらいなら
ホントウしかない泣き顔で笑わせてやるさ、
泣き虫を笑うんだ
はじめから泣いてりゃわけないさ。
だけど僕らは技もするよ。
それが僕らだからね。
何でもできる泣き虫
それがぼくらだからね
サーカス飛び出ても
サーカスをやめられやしない
それが ぼくらだからね
サーカスしかいられない
それがぼくらクラウンさ。
◇クラウン:王冠 (crown)、もしくは道化師 (clown)などを指す。◇
◇クラウンの意味にはのろま、ばか、おどけ者、おどける、ふざける、田舎ものなどの意味を含む場合がある◇
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