原稿用紙に書かれた誰かの自問自答

◇作品束から隔離保管された朽ちつつある原稿用紙の一枚◇

◇他の者よりもかなり昔に書かれたものと思われる◇


 同じなのに、かいま見えないと言うのは、どう言うことであろうか。

 同じなのに、分かり合えないと言うのはどう言うことであろうか。

 目の前に居るのに、見えないと言うのは、どう言うことであろうか。

 手を伸ばしているのにさわれないと言うのは、どう言うことであろうか。

 俺が異常なのだろうか。

 世界が異常なのだろうか。

 そんな意味のない■とう論を頭の中でする。

 すべての人々が知っているのに、

 知らないこと、

 気づく人が異常で、

 気づかない人々が正常のような

 かんたんな答えだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る