筋肉のでき方。

「オロチ、お前の筋肉ってどうなってるんだ」

「ああ、筋肉のことか、俺の心臓見てみるか」

「いやいいや。ろくなことしてそうにないからなお前」


 オロチの筋肉についてオロチとスティーブンが温泉に漬かりながら聞いた。

 オロチの筋肉はないと言っていいほど細マッチョだった。


「俺の方が知ってますよスティーブンさん。なんたって幼馴染ですからねえ」

タルワールが湯煙の中からいう。

「オロチ、少しは食を慎めよ」

「分かってるさ。どこかの呪いの武器みたいな勢いになるのは避けるだが、食欲が出てたまらないんだよ。誰だよ俺を痩せすぎとか言ったやつは」


 オロチは骨だけは丈夫だった。レオナルドとタルワールがマロンを取り合う争いの時にやって来た竜に堂々と立ち向かっていったのだった。


「お前そんなんで良く動けるな、その骨に何が詰まってるんだか」


 その疑問はさておき、オロチの動き方は独特だった。


「骨を削りながら戦う。それがこの俺の角馬流の戦い方さ」


 骨は骨でもこの男軟骨だらけだった。


「例えば温泉を沸かすことを俺らがやってみようじゃないか」


「ほう、これでも動じないのかいあんた」


 メラルダが女湯からよじ登ってひとりでにやって来た。


「XXしようじゃないかオロチー」


 その小さいながらも美しい乳でオロチにへばりつくメラルダ。


 ところが、オロチの男根は何も立っていなかった。


「お前らエルフのやり方は知っている。だが、場をわきまえろ」


 オロチは言った。

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