第6話 パラレルループ発動

「何をするつもりなの・・・・?」


「そんなことは、決まっている。


もう一度、やり直すんだよ」


「何を言っているのか、よくわからない」


「わからないだろうね。


もう少し、大人になった状態でまた会おうね」


 こうして、私はナイフで刺され、意識を失った。

 痛みも、不思議となかった。




 私は、目が覚めた。


「夢・・・・?」


 不思議な夢だった。

 

「起きたか、ブライド」


「うん、今起きたところ」


 私は、お父さんに呼ばれてベッドからおりた。


 お父さんとお母さんは小学5年生の頃に離婚して、私はお父さんのところにいる。

 私は、大嫌いなお母さんと離れられて、本当によかったと思っている。


 私は早生まれのために、中学1年生だけど、まだ12歳だ。

 心も、体もどこか子供なところがある。


「高校受験かあ、やだなあ」


 そう呟きながら、椅子に座って、机で勉強をする。


「お父さんだって、ちゃんと高校に行ったんだ。


ブライドも、ちゃんと行くんだ」


「もう、お父さんたっら」


 お父さんは、お母さんといる時はあーんなに優しかったけれど、今はすごく厳しい。

 だから、こんな時はおじいちゃんと、おばあちゃんに甘えるの。


「おじいちゃーん、おばあちゃーん」


 だけど、私の大好きなおじいちゃんと、おばあちゃんは、中学2年生の進級してから、突然別れを告げることになる。

 最初は病院に長期入院してても、そのうち治るだろうと、そこまで気にもしてなかった。

 だけど、突然亡くなってしまった。


 この日から、私の世界は灰色に変わった。

 

 中学3年生の受験生になり、私は高校受験を受けたけれど、落ちてしまった。

 ここで、私の人生はどん底へと変わる。


 家に帰りたくないと、お父さんに怒られることがいやで、もうすぐで15歳のになろうとした日に、家出をした。

 自分が、どこに向かおうとしているかなんてわからない。


 ただ、遠くに行けばいいんだ。


 ここで、私は後ろから誰かにつかまれ、意識を失った。


 気がつくと、私はベッドの上にいた。

 しかも、手足をリボンで巻かれていた。


 ここ、どこ・・・?


 あれ?

 この部屋、この匂い、夢で見たことがあって、初めての場所なのに懐かしい気がする。


 ここで、扉が開いて、男の人が部屋に入る。

 そう、私の幼馴染のグルームだ。


「グルーム」


「小学生以来だね」


「そうじゃなくて、これはどういうこと?


ここは、どこ?」


「ここは、これから君の居場所になるんだ。


そして、15歳の誕生日おめでとう。


僕はずーと、この日を待っていたんだ。


遠い場所で、ブライドが精神的にも、肉体的にも成長するのをね」

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