鳴瀬紅葉は引きこもる【中宮高校の人々!(鳴瀬紅葉編)】

ホメオスタシス

プロローグ(共通)

 大都会東京の北部に位置する都市・中宮市。

 二十三区とは隔絶され、特別大都市と言うわけではないものの、都会勤務のサラリーマン、官僚、フリーター等々のベットタウンとして名高い町である。


 市民は中宮市を東西南北の四つに呼び名分けしている。

 東部は市役所や市内のターミナル駅があるので「都市」、西部は有名なヨーロッパを模したテーマパークが存在するので「ヨーロピアンシティ」、北部は自然豊かなので「森」、南部は住宅地が多いので「住宅街」。


 その東部の一角に堂々と構えるのが、東京都立中宮高等学校。通称「中高」だ。

 2012年に新設された市内では比較的新しめの高等学校だが、偏差値はそこそこで毎年この学校を受験する者も少なくない。

 が、この高校に通う生徒たちは──何故か皆総じて尖っている。

 この物語は中高に通う生徒たちによる、ちょっぴり不思議な、それでいて楽しい青春を謳歌する日常の一ページである。


※この小説は、「東京都立中宮高等学校」というひとつの高校を舞台に、複数の主人公たちの学校生活を描いた物語となっております。世界線は一緒ですが物語は独立しているので、どの物語を読んでいただいても大丈夫です。

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