九月はセプテンバー

 ラジオが好きでよく聴くのですが、リクエストで季節の楽曲が流れるのが、実は少し苦手なのです。


 稲垣潤一が流れる頃には、君も僕もクリスマスプレゼントはなにが正解か答えを出さないといけない気もするし。


 三月に卒業ソング、四月に桜ソング、夏は夏歌、クリスマスにクリスマスソング、

季節、季節に聴きたい歌があるはあるし、四月に冬の歌を聴いても、八月に桜ソングを聴かされても、ではあるのですが。


 九月になると竹内まりやさんの「September」がやたら流れて、その年に初めて竹内まりやさんの「September」を聴いては九月になったことを実感し、

「あ、月末は横溝賞の〆切だ、十月末は鮎川賞だ、年賀状書いて年が明けて一月は乱歩賞だ」となります。


 竹内まりやさんのあの曲の歌詞、音楽がないとちょっと怖い。

 竹内さんの声とあのメロディに乗るからキュートで切ないけれど、外科手術的に歌詞だけ切り取ればちょっとストーカー的よね、とも。


 ま、片想いと純愛は紙一重。


 越えようと思わなくて越えられちゃうその一線をどうかどうか越えませんように。


 叶わない恋のほうが栄養あんだから。


 にしても、今の若い人は芥子色なんて言わないんだろうなぁ。

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