頭脳に住むナメクジ
頭脳に住んでるナメクジは
皆から忌み嫌われているんだ
踏まれ、蹴られそうになるけど
全て当たらない。
なぜ嫌われているのか
彼の仕事のせいなのです
引き出しに鍵をかける
その仕事のせいです。
彼が作る鍵は
全てを密封する鍵だ
壊れることはない
仕掛けを解かねば開かない
最上級の鍵です。
記憶の司書のナメクジは
皆から避けられているんだ
誰も喋りかけなくても
ほしいの持ってくる。
彼の触れた引き出しは
全て鍵が付いている
中身は消えたことがない
全てあの時のまま。
彼が作る鍵は
風化でさえ防ぐ
絶対に中身は壊させない
劣化もさせない
最高級の鍵です。
彼も衰える
動きが鈍い
記憶を取りに行っても
時間がかかるようになりました
鍵は永遠でも
本体の彼は老化する
彼がいなくなってしまったら
他に誰が開けるのか
彼が作る鍵は
開け方を知るものはまだ
二人目ができていません
彼がいなくなったら
誰も取り出せなくなります
彼の引き出しには
重要なものもある
常に使っているような
そんなものもある
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